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 中国のITベンダーといったら、どんな企業が思い浮かぶだろうか。おそらく真っ先に浮かぶのはレノボ。米IBMからPCやPCサーバーなどを買収し、NECとPC事業を統合するなど、派手なM&A(合併・買収)でグローバルでの存在感を一気に高めた。

 スマートフォンメーカーのシャオミも注目度が高まっている。2010年設立の新興企業だが、ソーシャルメディアを駆使した販売促進などが当たり、2014年には米アップルや韓国のサムスン電子を抜き、中国でトップシェアに躍り出た。今や日本の電子部品メーカーの業績まで左右する存在だ。

 この2社に比べると地味だが、侮りがたい実力を持つのがファーウェイ。スイッチやルーターといったネットワーク機器のベンダーとして出発し、今ではサーバーやストレージ、そしてスマホなども手掛ける総合ITベンダーに変ぼうしつつある。2014年の売上高は日本円で対前年比20.6%増の5兆5507億円。4兆7000億円台で足踏み状態の富士通を一気に抜き去ってしまった。

 このファーウェイは、創業者の任正非CEO(最高経営責任者)が人民解放軍出身ということもあり、米国ではスパイ活動などで疑惑の眼で見られることも多い。ファーウェイ自身は中国政府・共産党から距離を置き、一貫して疑惑を否定しているが、当然こうしたイメージは同社がグローバル化を推進するうえで、大きなハンディキャップとなっているはずだ。

 しかし実際には、ファーウェイは売上高の62%を中国以外で稼ぐ。通信事業者向け事業で見ても、部門売上高の77%は世界のトップ50社からだという。もちろん、米シスコシステムズなどに比べて優れた価格競争力といったアドバンテージもあるが、売上高やグローバル化で日本のITベンダーをあっさり抜き去った理由は他にもある。