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ソフト処理よりも直接型センサーの活用が主流になるか

 直接型と観察型は、どのように使い分けるのか。対象にあらかじめセンサーを実装しておくことや保持させることが不可能な場合、それで面倒が生じる場合には、間接型を選ぶことになる(関連記事7)。ただし、リアルタイムでの認識が必要な場合、一般には高いソフトウエア処理能力が求められる。

 両者を選択できる場合には、処理能力とコストが判断材料になりそうだ。その参考になる事例として、国内のベンチャー企業が2008年に開発したセンサーモジュールがある。このベンチャー企業は、2000型という仮想的な大画面の一部を携帯電話機の小型ディスプレーに切り出したように表示させるシステムを試作した。携帯電話機を右に動かすと、画面の右側が表示され、手前に引いたり奥へ押し出したりする動作で拡大・縮小ができる(関連記事8)。

 この動きの認識のために、携帯電話機に備わっているカメラを使うこともできたはずだが、当時は加速度センサーを使う方法を選んだ。カメラを使えば新規にセンサーを追加する必要がないのでコストを抑えられるが、信号処理能力の限界から採用しなかった。

 現在では、ソフトウエア処理能力が高くなる一方、民生機器などで直接型モーションセンサーが標準的に実装される例が増えている。加速度センサーや角速度(ジャイロ)センサー、地磁気(方角)センサー(電子コンパス)、高さ検知用の気圧センサーなどだ。これらの搭載を前提に各種センサー情報をユーザーが活用するようになれば、ますますセンサーの存在価値が高まり、コストを抑えたいという理由からセンサーの搭載を止めることはなくなるだろう。