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許哲(ホウ・チョル)氏
許哲(ホウ・チョル)氏
1999年、ガリバーインターナショナル入社。東京、名古屋などの直営店店長や中部エリアマネジャーなどを歴任し、2006年から現職。2008年から海外事業を主導。2009年4月にCIO兼任となり、IT導入によるワークスタイル革新や新規事業開発も担当している。(写真:新関 雅士)
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 当社はクラウドがバズワードとして扱われていた2009年に、米グーグルのクラウドサービス「Google Apps」を導入した。当時は使い慣れたグループウエアからの移行を嫌がる反対勢力が多かった。それでも強引に導入した結果、現在では当たり前のように利用している。

 そもそも新しいことに挑戦したり、最新の技術を取り入れたりすることは創業時代からの考えだ。創業者の羽鳥兼市会長が1994年に当社を設立したときから、東京本部で全国の高値査定額を調べる「本部一括査定システム」や、画像を使った車両販売システムの「ドルフィネット」など、顧客目線に立った新しい商品を開発、提供してきた。

 2011年には、社内システムを米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)に移し始めた。車両画像データベースなど、基幹システムに関係するものもAWS上で動かしている。技術的にAWS化が難しいシステムが約3割残っているが、古いシステムのまま移行できるものは全てAWSに移し終えた。新規開発のシステムは、2011年以降は全てAWS上で構築している。

 AWSへの移行を決めたときも、IT部員は消極的だった。IT部員は既存の開発や保守・運用で手一杯で、新しい考えや知識を取り入れるゆとりがなかった。技術的な問題など否定的な意見も出た。しかし、それを言っていたら何も変わらない。以前と比べてビジネスとITは切り離せない関係になっている。最新技術をいち早く取り入れることは、自社の強みや他社との差別化につながる。

 技術者でなくても、今さらサーバーを自社で保有・管理している時代ではないという流れを見れば、クラウド化は必然だと分かる。例えばドルフィネットの場合、オンプレミス(自社所有システム)の物理サーバーを使っていたら、サーバーの容量により掲載できる中古車1台当たりの画像枚数が3枚までといった制限が出る。物理サーバーの枠にとらわれると「では3枚を5枚に増やしましょう」といった発想しか出てこない。クラウドであればこのような制限はなく、動画でも掲載可能だ。さらにコストも下げられる。