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 本連載では、ビジネス文章力を向上させたい方のために、筆者がこれまで実務の現場で部下や後輩に教えてきた、教わってきたケースを紹介しながら、さまざまな文章スキル不足を「病」にたとえ、それを治療する、治療を受けるというコンセプトで、スキルアップの具体的方法について解説します。

 今回は「無本質症候群」の治療です。仕事を進めるのに欠かせないことは「本質をつかみ、それに言及する」ことです。表面的な事象でなく、ズバリ本質に触れて問題を解決することが、仕事を進める早道となるのです。

今日の患者さんも「本質を掴むことに課題がある人」でした。ビジネス文章ドクターになる前の芦屋は、ビジネス文章女医の女井エリカ(めい えりか)先生の助手をしていた時期がありました。今回の治療はこの頃の話になります。

患者Aさん(25歳 男性)の症例

芦屋:エリカ先生、おはようございます。

女井:(じっと精密検査の結果を見ている)

芦屋:エリカ先生、どうしましたか?

女井:ああ、芦屋さん、いつ来たの?気づかなかったわよ。

芦屋:いや、声かけてましたけど……。先生、顔が怒ってましたよ。

女井:失礼ね。こういう地顔なのよ。ところで芦屋さん、あなたこの患者さんのビジネス精密検査結果をどう見るかしら?

芦屋:エリカ先生がそのように言うときは、いつも重病患者ですよね?

女井:……ちょっとね。この患者が問題なのよ。この人は有名な国立大学を出て、東証一部上場の有名企業で働いている将来を嘱望される人材なんだけど……。この患者は難しいわよ。失敗できないわよ。将来の幹部候補として入社させたらしのよ。ビジネス能力に問題があったとは、社内で公にできないらしいの。