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5.おわりに

 モバイルサービスにおける音楽サービスとしてLISMOサービスの変化と進化について述べた.携帯電話での音楽はまずMIDIなどの楽譜データを用いた「着メロ」が普及し,次に原曲をデータ圧縮した「着うた」が始まり,それをフル楽曲として配信する「着うたフル」で本格的な音楽サービスに成長したが,いずれも携帯電話の処理能力の向上,データ通信定額制の開始,ブロードバンドワイヤレスネットワークの進化と歩調を合わせる形で普及してきた.また,パソコンやSTBなどと連携することにより,音楽を楽しむ環境や利用シーンも幅を広げてきている.さらに,スマートフォンの登場により,直感的な操作インタフェースとさまざまなアプリケーションを利用できるようになり,「着うたフル」のようなフィーチャーフォン時代の楽曲購入から,インターネットラジオや楽曲聴き放題サービスまで,ユーザの音楽とのかかわり方に応じて多様な音楽サービスを楽しむことができるようになった.スマートフォンの次に来るものとして,時計型や眼鏡型など身に付けるウェラブル端末が注目を集めつつあるが,このような端末含め,音楽サービスについても新たな展開を期待したい.

中島 康之(非会員)
1982年早大大学院工学研究科修了,同年国際電信電話(株)入社.1985年米国マサチューセッツ工科大学客員研究員, KDD研究所にてMPEG等の動画像符号化,検索・変換技術等に従事.工博.2006年(株)KDDI研究所取締役.2007年KDDI(株)メディアサービス企画部部長としてLISMOなどの音楽・映像サービスの企画・開発に従事,2010年(株)KDDI研究所副所長,2011年(株)KDDI研究所代表取締役所長.

編集担当:浦本直彦(日本アイ・ビー・エム(株))

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