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2.音楽産業概況

2.1 全体概況

 図1に2000年度からの音楽ソフト市場(オーディオレコード,音楽ビデオ,有料音楽配信)の推移を示す[1].図からも分かるように,市場全体としては,配信市場含めても右肩下がりになっており,2012年度は前年度比

図1●音楽ソフト市場の推移
図1●音楽ソフト市場の推移
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 3%増加し3,651億円となっているものの,2000年度に比べると32%減少している.特にオーディオレコードについては,2012年度は2,277億円となり,2000年度と比べると約6割も減少している.2005年度以降は,有料音楽配信という新たな市場の登場により,音楽ソフト市場全体が底打ち反転したものの,2008年度以降は有料音楽市場の伸びよりもオーディオレコード市場の落ち込みが大きくなり,再び市場全体が縮小傾向に戻っている.

 この現象については,日本レコード協会が毎年実施しているユーザ実態調査によれば[2],音楽とのかかわり方自体が変化していることが指摘されている.たとえば2009年度と2012年度を比べると,音楽に無関心な層(能動的に音楽を聴かない,あるいは知っている曲のみを聴く)が28%から36%に増加している.逆に,YouTubeなどにより無料で能動的に音楽を聴く層はあまり変わっていないものの,有料で購入する層が8%程度減少している.この理由としては現在の音楽で満足していることや,音楽への経済的な余裕がないことが挙げられている.