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1. ビッグデータ時代の到来

 企業内外に蓄積されたデータを分析・活用する取り組みは,“ビッグデータ時代”以前から数多く行われてきており,ビジネスの世界では,“ビジネス・インテリジェンス(BI)”というキーワードで認知されてきた.ここで,BIとは,「企業内外に散在する膨大なデータを分析して,経営意思決定に活用するITシステム,取り組み,方法論,管理手法を総称するコンセプト」と我々は定義している[1].これまでのBIが対象としてきたデータは,例えば,商品の在庫状況やPOSデータといった,比較的小規模な数値データであり,主に,経営判断やマーケティングなどに活用されてきた.

 これに対して,“ビッグデータ時代”をむかえた現在では,これまで扱ってこなかったようなデータが活用の対象に含まれるようになった(図1参照)[2]:

図1●ビッグデータ活用への期待
図1●ビッグデータ活用への期待
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  • ライフログ・データ
    ブログやtwitterでの発言や,ECサイトなどでの購買履歴・検索履歴などの,個人の行動履歴情報
  • センシング・データ
    RFIDや各種センサ等から送られてくる,
    人やモノの位置情報や加速度,変位などの物理量

 これらのデータが,いわゆる“ビッグデータ”である.センサやネットワーク,データベースなどの基盤技術の発展によって,様々なデータが容易に取得可能となり,大量に蓄積したデータの活用が模索され始めた.現在,これらのビッグデータを活用しようという機運がビジネス・技術両面で急速に高まっている.