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2.4 プロセス4:「ゴールの評価」

 最後に,ゴールモデルより得られる課題解決策を選定するための評価観点を設定し,その観点に基づき課題解決策の評価を行う.

2.4.1 タスク1:「評価観点の設定」

 課題解決策を選定するにあたり,最初に評価観点を設定する.MOYAでは基本的な観点として,表1の評価観点が用意されている.重視している要素や考慮しない要素を加味し,適宜カスタマイズをして利用する.

表1●ゴールの評価における観点 項目
表1●ゴールの評価における観点 項目

2.4.2 タスク2:「課題解決策の評価」

 設定した評価観点に基づき,作成した「ゴールモデル」における各ゴールから導かれる課題解決策を評価する.

3. 適用事例と考察

3.1 事例紹介

 本稿で取り上げた方法論の実施事例として,サービス提供型ビジネスを行うA社の社内システムの基本構想策定の取組みを述べる.

3.1.1 A社の到達目標

 A社は数年前に4つの異なる会社が統合し,新たに設立された企業であり,従業員数は約10,000 名程の規模である.統合当時に構築されたシステムの機器リース終了に伴い,運用経費の削減,最新技術の導入,社内サービスの向上,事務改善等を目的とした,新システム基盤の基本構想を策定することとなった.

 この基本構想の策定にあたり,現行のシステム基盤における真の課題を見極め,本質的な目的を導出することが可能であるMOYAを適用することとした.A社が大規模な変革を行おうとしている状況にあることから,現状にとらわれない要求定義を策定する必要があり,MOYA適用による効果が期待された.

3.1.2 分析の流れ

 本プロジェクトではMOYAのSTEP1 のプロセスに従い課題解決策の選定までを行った.プロセス1 からプロセス4 までの実施期間は約5カ月であった.