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 総務省が2014年7月29日に発表した「平成25年度 電気通信サービスに係る内外価格差調査」によると、ソウル市のスマートフォン料金が東京より安いという結果になり、韓国のスマートフォンユーザーの間で議論になっている。韓国メディアが総務省の調査結果を元に、「韓国のスマートフォン料金は世界で最も安い」と見出しを付けたからだ。

 韓国のスマートフォンユーザーは、すぐに反論し始めた。「韓国より日本の方が安い。日本は24カ月の契約で端末が実質無料になるけど、韓国は通信費に上乗せして毎月端末代を支払わないといけない。実質負担している毎月のスマートフォン料金は総務省調査結果の2倍近い」「韓国のスマートフォン料金は、韓国人の平均所得に比べて高い。日本は時給1000円近いけど、韓国はせいぜい500円。他の国は韓国よりスマートフォン料金が高くても、その分給料が高いからそれほど負担にならないはずだ」など、総務省の調査結果を都合よく解釈する韓国メディアに怒っている。

 総務省の調査は、東京、ソウル、ニューヨーク、ロンドン、パリ、デュッセルドルフ、ストックホルムの7都市のシェア1位通信事業者の通信費を比較したものである。

 スマートフォン料金の場合、総務省は平均的な使用例として、音声通話を月に47分、メールを月に338通、データ通信を月に2GB利用する利用者を「一般ユーザー」と規定し、7都市7キャリアの通信費を比較した。

 その結果、購買力評価レート(物価水準を考慮したレート)を適用した場合、東京は月7263円、ソウルは月5136円、ストックホルムは月4313円などとなり、ソウルは7都市の中で2番目に安かった。単純に市場レート(銀行に表示されている為替レート)で換算すると、ソウルは3595円、ストックホルムは5245円、東京は7263円などで、ソウルが7都市の中で最も安くなる。

スマートフォン料金(一般ユーザー、購買力評価レート)の世界7都市比較(総務省の「平成25年度 電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査」より引用)
スマートフォン料金(一般ユーザー、購買力評価レート)の世界7都市比較(総務省の「平成25年度 電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査」より引用)
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 音声通話とメールが一般ユーザーと同じで、データ通信を月500MBに変えた「ライトユーザー」で見ると、ソウルは購買力評価レートで月3493円、市場レートで月2445円となり、7都市の中で最も安くなった。

 この調査結果から、韓国メディアは韓国のスマートフォン料金が世界で最も安いという見出しを付けたのだ。韓国では、スマートフォン端末も通信費も所得に比べて高すぎるとして問題になっている最中だった。

 総務省の調査結果でも、市場レートで換算するとソウルの料金は安いが、購買力レートで換算すると他の都市に比べて高くなることが明記してある。韓国メディアはそのことにはあまり触れず、「韓国が最も安い」と報道したことから、韓国のスマートフォンユーザーの怒りをかった。

 韓国メディアはこれにとどまらず、放送通信委員会の調査結果を引き出して、「韓国キャリアのデータ・音声通信の品質は、日本、英国、フランス、米国より優れているので、品質は高く料金は安いことが証明された。韓国のスマートフォン利用料金は品質に比べるとかなり安い」と書いた。