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写真●秀丸エディターのWebサイト
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 OSやアプリケーションをバージョンアップしても費用がかからないというのは、消費者側にとってはとてもうれしいことだ。たとえば、今、この文章を書いている「秀丸エディタ」というアプリを購入したのは20年以上前だと記憶しているが、以来、バージョンアップにお金を払ったことはない。最初に買ったときの4000円のみだ。消費税は導入前だった。現在のバージョンは8.40まできている。モバイルアプリは有料のものでもバージョンアップ無料のケースが多いようだが、Windows用のアプリでも、こうした例がある。

 ソフトウエアでビジネスを成立させている企業にとって、機能を強化させたり、使い勝手を高めたり、あるいは新しい機能を追加したりといったバージョンアップでお金をとることができなければ死活問題につながるように見える。でも、場合によってはバージョンアップの費用を無償にすることで、ユーザーができる限り全員バージョンアップするように仕向け、例外を作らないようにすることで、余分なサポートコストを回避する手だと考えることもできそうだ。

WindowsやOfficeが無償バージョンアップなら

 Windows XPは、Vista、7、8と、Windowsがバージョンアップする中で、いろいろな理由でバージョンアップを拒んだユーザーによって使われ続けてしまった。Office 2003あたりも同様だ。もし、これらのWindowsやOfficeのバージョンアップが無償であっとしたら、ここまでXPやOffice 2003が残ってしまうことはなかったかもしれない。そして、そのことで、Microsoft自身もメリットを得たかもしれない。

 システムを管理しなければならない立場としては、エンドユーザーの使うOSやアプリのバージョンが一定であるにこしたことはない。これからの時代、BYODを受け入れなければならなくなったとしても、全員が最新のOSだということが保証されるのであれば多少は気がラクだ。変わることを怖れてバージョンアップを否定するのではなく、再考するべき時なのではなかろうか。

山田 祥平(やまだ しょうへい)
フリーランスライター
1980年代、NEC PC-9800シリーズ全盛のころからパーソナルコンピューティング関連について積極的に各紙誌に寄稿。Twitterアカウントは @syohei