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 Sidewalkは、都市開発における具体的な手法についても言及した。リアルとバーチャルの世界をテクノロジーで結び、都市部における住民、企業、政府の生活水準の向上を目指す。革新的に進化しているモバイルやIoT技術を活用し、建築では柔軟構造のアーキテクチャーを利用する。Sidewalkは都市開発のための製品を提供するだけでなく、プラットフォームを構築し、パートナー企業とともにソリューション開発に取り組む。これにより、住宅費用が安くなり、通勤時間が短くなり、公園や緑地が増え、安全に自転車に乗ることができるようになる。

 Pageは2013年に、新たな研究機関「Google Y」の創設を検討していた。これは、社会が直面する大きな課題を解決することを目標としたもの。同時に、Googleの次の事業モデルを模索するという意味もあった。最初のテーマとして、空港整備や都市開発が挙げられた。SidewalkはGoogle Yの構想を受け継ぐものとなり、都市開発を中心に事業を進める。

世界の人口は大都市に集中

 Googleが都市開発に乗り出した背景には、世界の人口が都市部に集中していることがある。国連は世界の人口統計「World Urbanization Prospects」を発表した。都市部の人口推移を解析するもので、都市計画などに利用される。このレポートによると、1950年には全人口の30%が都市部で生活していたが、2014年にはこれが54%まで上昇。2050年には66%になると予測している。

出典: United Nations
出典: United Nations
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 上のグラフは、大都市数の推移を示したもので、赤色の部分(最上部)が人口1000万人以上のメガ都市を示す。2014年のメガ都市のトップは東京(人口3800万人)で、これにインドDelhi(同2500万人)、中国Shanghai(同2300万人)が続く。1990年にはメガ都市の数は10都市であったが、2014年には28都市と3倍近くに増加。2030年には41都市になり、世界の人口の12%がここで生活すると予想している。

 日本は人口減少が予想され、労働力の確保などで苦慮している。しかし世界はその反対で、人口の急増と都市部への集中でインフラ整備に苦しんでいる。ちなみに大阪は、1990年の人口統計で世界第2位であったが、2030年には13位に後退すると予想されている。