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 アジャイル開発を活用し、一丸となって競争力のあるシステムやサービスを作りだす企業や事業部になるためのフレームワークが「SAFe(Scaled Agile Framework)」だ。SAFeについて今回と次回の2回で解説する。

 まずSAFeの考案者であるDean Leffingwell氏のプロフィールとSAFe誕生までの経緯を説明し、次に、SAFeのアジャイル以外の思想的な土台となっている「リーンソフトウエアの家」と「プロダクト開発フロー」を簡単に解説する。さらに、SAFeに基づいてプロダクトを開発する際の流れを簡単な例とともに紹介する。

経験からSAFeが生まれた

 SAFe は、企業や事業部の戦略に沿い、企業や事業部が一丸となって強力なプロダクト、サービス、システムを企画し、開発する枠組みを示したフレームワークである。SAFeはアジャイル開発を基本としているが、単一ソフトウエア開発チームだけでなく、複数の開発チームや、事業部・企業全体までをカバーするものになっている。

 SAFeを考案したDean Leffingwell氏は、いくつかのベンチャー企業を創業した後、1990年代にソフトウエア要求に関する『Managing Software Requirements』(邦題は『ソフトウェア要求管理―新世代の統一アプローチ』、ピアソンエデュケーション刊)という本を著した。これは、ソフトウエア要求のバイブル的存在になった。この本の執筆を機に、要求管理ツールやトレーニングのベンダーであるRequisiteを創業した。

 このRequisiteが、97年に米Rationalに買収されたことに伴い、Leffingwell氏はRationalでUML(統一モデリング言語)やラショナル統一プロセス(RUP)の普及を担当する副社長になった。その後、Leffingwell氏は独立。コロラド州ボルダー近郊のいくつかのスタートアップ会社に対する投資やそれらの役員をするかたわら、アジャイル開発手法の考案やコーチングを行った。

 その過程で、アジャイル開発手法をスケールアップさせる方法を考案し、企業に適用した。その経験を『Scaling Software Agility』(邦題は『アジャイル開発の本質とスケールアップ―変化に強い大規模開発を成功させる14のベストプラクティス』、翔泳社刊)という本にまとめた。