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 「ムダ取り」ではなく「増客・増収」を狙って動線分析に取り組むのが流通業。特に、複数の店舗を集めたショッピングモールなどの商業施設では、人の流れから店舗同士の「相性」を割り出すことで、店舗配置の最適化につなげようとしている。

写真●パルコで最大の売り上げを誇る名古屋パルコ
写真●パルコで最大の売り上げを誇る名古屋パルコ

 パルコで最大の売り上げを誇る「名古屋パルコ」(名古屋市)は、地下鉄名城線の矢場町駅に直結。西・東・南と3つの館を備え、それらを5つの連絡通路でつなぐ。

 2014年秋、名古屋パルコは東館地下1階を改装した。従来、西館地下1階のフロアブランドとしていた「スタイルデリ」を、連絡通路でつながる東館地下1階にも取り込み、東西で分かれるフロアに一体感を打ち出した。この改装によって、スタイルデリの主要顧客である「大人の女性」に、西館だけでなく東館まで足を伸ばしてもらえる効果を期待したのである。

500人超にスマホを貸し出し

 改装に合わせ、パルコは電波でIDを発信するビーコン端末「iBeacon」とスマートフォンを組み合わせた動線分析を、改装前の2014年7月と、改装後の同10月の2回、実施した。iBeaconを3つの館、全29フロアに計350個程度設置した。動線分析の狙いは、来店客の足取りを“追跡”し、改装効果の検証や、今後の売り場展開や販促施策の立案に生かすことだ(図1)。

図1●動線分析で改装の効果を見極める
図1●動線分析で改装の効果を見極める
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