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 前回のコラムで、配車サービス「Uber」のライバルとして知られる「Lyft」のドライバーの話を伝えたが、彼らが語ったことでもう少し書きたいことがある。それは、ドライバーとして味わった「怖い体験」である。

 数週間で5人のドライバーに目的地まで届けてもらったのだが、その際にどんな風に仕事をしているのかとか、以前は何をしていたのかとか、いろいろと質問をしてみた。プロのタクシー運転手とは違って、つい最近まで他の仕事をしていたり、今でも別の仕事とかけもちでドライバーをしていたりする人もいる。

生活の助けにはなっているのだが……

 例えばカメラマンになりたくて今は助手をしているが、収入があまりに少ない上、労働時間も長くてひどい生活だったのが、「Uber」と「Lyft」のおかげでまともな生活が取り戻せたと言うドライバーがいた。以前はホテルで働いていたが、今は不動産業者の資格を得るために勉強中で、その間ドライバーをやっているという人もいた。

 基本的には運転手としては素人なので、話しているうちにまるで知り合いと会話しているような気分になるのが不思議だ。いつもは、我々とそう変わらない生活をしている人たちなのだ。

 そうした彼らに、変な体験、嫌な体験、怖い体験をしたことがあるかと聞いてみたら、5人中4人までがそんなことを味わったと教えてくれた。

ケース1:1時間怒鳴り続ける客

 ある人は、ホテルから追い出された客をかなり遠方まで届けたという。何かは知らないが、そもそも追い出されるようなトラブルを起こした客で、1時間ほどのドライブの間、ずっと怒鳴り続けていたという。

ケース2:40分の道のりを「10分で」という客

 別の人は、やっぱり怒鳴り散らす女性客を乗せた。女性は、ロサンゼルスで普通ならば40分近くかかるような目的地へ10分以内で到着せよと命令する。そして、「そんな短時間では無理だ」と言うドライバーに向かって、「お前は無能だ」「怠慢だ」と繰り返して、彼の耳の横で怒鳴り続けたという。