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 カタログショッピングで洋服を選ぶように、ITベンダーやITソリューションを選択する企業ユーザーは少なくありません。そういったユーザーを見掛けるたびにちょっと残念な気持ちになります。

提供=123RF
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 そういったシーンをよく見かけるのは、大企業や公共機関がシステムを外部発注するときです。こうした場合通常、発注側のIT部門がシステムの要件をまとめたRFP(Request for proposal)を策定し、入札に参加するベンダーはRFPに沿った提案書を提出します。

 IT部門は各ベンダーの提案書を比較して、マルペケ表を作成します。各社の提案は○の数に応じてポイント化され、点数が付けられます。IT部門は点数と提案金額を「総合的に」評価して発注先のベンダーを選択します。

 発注側IT部門の担当者がきちんとプロジェクトを運営できるかどうかは、実はRFPを見るだけですぐに分かります。プロジェクト運営の経験をしっかりと持ったIT部門が策定したRFPなら問題ありません。問題はプロジェクト運営の経験に乏しいIT部門の担当者です。

 私はこの種のお買い物気分のIT部門のことをひそかに「ITショッピング部」と呼んでいます。

 ITショッピング部は恐らくこれまでもシステム開発をベンダーへ丸投げしてきたと思われます。そう感じるのは提案書の評価基準がまるでカタログショッピングだからです。

 少し興味を引くキーワードが入っているとポイントが上がります。最近だと、クラウドとかビッグデータとかマシンラーニングなどというワードは、ポイントゲットの近道です。

 ITショッピング部はお買い物が終わったあと、つまりベンダー選定が終わってプロジェクトが本当に開始されてからのことをほとんど考えていません。だからプロジェクトの進め方について提案段階で議論しようとしてもほとんど関心がありません。例えばRFPでプロジェクト期間を「2年」と指定していたりします。