AWS(Amazon Web Services)の日本市場におけるビジョナリーとして高名な栄藤稔さんが、NTTドコモを去ることになりました*1。NTTドコモを退職する直前に栄藤さんが私にこんな話をしてくれました。
「AWSはジーンズとTシャツを着ているという印象だ。少し斜に構えてはいるけれど、気の利いたことを言ってくれそう。マイクロソフトはやはりスーツ。直立不動で『パートナーとしてお付き合いください』と言われると、少し引いてしまう。グーグルはロボットの(ホンダの)ASIMOか(スター・ウォーズの)C-3POという感じ。何を考えているるのか分からないので、やや付き合いにくい。ついでに言っておくと、NRIクラウドは鎧兜(よろいかぶと)だね」
私はこう切り返しました。「鎧兜はお褒めの言葉ですね、ありがとうございます。実は鎧には日本の銀行や証券会社の名前がびっちり書かれているのですよ」

機械学習は「パセリ」
2017年3月にサンフランシスコで開かれたグーグルのイベント「Google Cloud Next」に参加したときに、クラウド事業を統轄するダイアン・グリーンさんの話を内心、「大丈夫なのだろうか」と思いながら聞いていました。AWSと比較して「ここが優れている」という、とがったマーケティングメッセージが存在しないように感じたからです。
AWSならば、ある程度使い方が分かってきました。Oracle Databaseを利用する既存システムをマイグレーションするにしても、AWS Lambdaを利用してサーバーレスアプリケーションを作るにも、どこに気をつける必要があるか、大体のことは分かります。私たちとしては、AWSと比較してGCP(Google Cloud Platform)にはどのような特徴があるのか、どんな使い分けをすればいいのか、などが気になるところです。