
NRI楠真 強いITはココが違う
目次
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クラウド時代に最も大切な経営資源
「SoE(System of Engagement)に注力せよ」と耳にすることが増えてきた。マーケティング用語から来ているSoEには様々な解釈がある。「絆(Engagement)」を作るのが苦手な日本のSoR企業は、このままでは次第に活躍の場を狭められていきそうだ。
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クラウド時代に必要なのは「トランプ大統領」より「“逃げ恥”みくりさん」
仕事が好きな人には「人が好き」「モノlが好き」「自分が好き」の3タイプがあると言います。クラウド時代に必要なのは、「自分が好き」なトランプ大統領ではなく、「人が好き」な“逃げ恥”みくりさんタイプです。
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まさかの交渉決裂! NRIが「初代BESTWAY」を捨てた理由
NRIの投信販売システム「BESTWAY」は初版を捨て、再開発しました。当初は海外ベンダーのソフトウエアを使って開発しましたが、ベンダーがマーケティング戦略を発表。NRIは粘り強く交渉しましたが、合意には至りませんでした。
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日本市場で海外ソフトウエアが売れない理由
運用管理ソフトやID管理システムなど、海外では使われているのに、なかなか日本市場に浸透しない海外製ソフトウエアは少なくない。実績のないソフトウエアを実際に稼働させるリスクをどう減らすかがポイントの一つだ。
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クラウドは通勤電車、遅刻したくないなら準備は抜かりなく
金融IT関係者の話題をさらったのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)を採用するというニュースでした。金融機関のクラウドサービスに対する関心はとても高まっています。どんなことをすれば金融機関はクラウドサービスを利用できるのでしょうか。
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クラウドサービスが世界中をロックインする
クラウドサービスがオールインワンでバーティカルソリューションであることはAWSに限った話ではありません。マイクロソフトのMicrosoft Azureだってオールインワンだし、AWSを悪者扱いしたオラクルのOracle Cloudだってバーティカルソリューションです。
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ターニングポイントを作るのはリーダーシップと情報、そして信頼関係
2017年が日本のITにとってターニングポイントになるか、年末のコラムではそんなことを書いてみました。ターニングポイントを生み出すには、新しいリーダーシップ、ITベンダーとの新しいパートナーシップ、ビジネスとITとの信頼関係を作り出す必要があります。
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2017年、日本の「ITターニングポイント」はやってくるのか?
今年の正月に2016年を展望するコラムを書きました。それから一年、それほど大きく見通しを誤ったポイントはなかったと思いますが、果たして日本のIT業界はターニングポイントを迎えたといえるのでしょうか。
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垂直統合へ、先祖返りするクラウドサービス
80年代以降、IT業界はずっと「オープン」という方向に動いてきました。オープンはユーザーの選択肢を増やす。そしてコストを下げる。それがさらにITビジネスの世界を発展させる。IT業界におけるオープン信仰は疑いのないものでした。しかしクラウド時代になって、なんとなくオープン信仰の方向性が変化してきたよ…
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ラスベガスでエンジニアの楽園に行ってきた
AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)のイベント「AWS re:Invent 2016」に参加するため、ラスベガスを訪れました。コンファレンスの内容については公式サイトやITptoを見ていただくとして、今のIT業界の流れのなかで私がre:Inventをどう感じたか、振り返ってみたいと思います。
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猿飛佐助が進めるデジタルトランスフォーメーション
「人材不足」はいつの時代も経営トップの悩みのタネです。至る所で目にするIT人材の不足。日本企業には本当に人材がいないのでしょうか。
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Apple Payをめぐる「三方一両得」
iPhone 7の発売に合わせて、Apple Payのサービスが日本でも開始されました。サービスが開始されて、開始前には分からなかったサービス内容の詳細が明らかになってきています。Apple Payはカード会社にとっても、ネットサイトにとっても、利用者にとっても少しずつメリットがあります。
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ITILの掟が無用になる「ソフトウエアの時代」
ITILと呼ばれるIT運用の教科書があります。Information Technology Infrastructure Libraryの略で、もともとは1989年にイギリスの政府機関が発表したIT運営のためのベストプラクティスを集めた資料でした。しかし、ITの進歩はITILの掟を無用のものにしつ…
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衰退するサーバー市場、リーダシップ戦略に突き進むDell EMC
これまで何回か書いてきましたが、IT業界は現在、第2世代プラットフォームから第3世代プラットフォームへの転換期にあります。つまり第2世代プラットフォームの代表的な製品であるクライアント/サーバー製品の市場は今後も縮小し、代わって第3世代プラットフォームの代表的な製品、クラウドサービスやモバイル製品…
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「クラウド渓谷」を越えし者だけが生き残れる
どうやら一般の企業ユーザーが利用しているオンプレミス環境とパブリッククラウドとの間にはだいぶ深い溝があるようです。クラウドに飛びついた企業ユーザーも、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の爆発力にあわててクラウドに進出したIT企業も、みんなこの谷に落ち込んでしまいました。深い谷だから、とりあえず「…
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第3世代プラットフォームを仕切るのは、営業ではなく、エンジニア
テクノロジーカンパニーとセールスカンパニーの両方とお付き合いすると、最大の違いはセールスの位置づけと分かります。かつてのIT企業の営業は、価格決定権を持っているし、SEを投入したりするマーケティングファンドも潤沢にある。だからシステム導入におけるトラブルが発生しても、営業が仕切ってなんとかその場を…
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テクノロジーカンパニーが東海岸を振り回す
米国西海岸のIT企業では、プレゼンテーションの冒頭で「We are Technology company」というフレーズをよく聞かされます。これまでTechnology companyの意味をあまり深く考えたことはなかったのですが、よく考えてみると、とても重要な意味を持っているということに最近気づ…
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「今のIT業界はフランス革命のようなもの」と、彼は言った
9月18日の週から米国に来ています。18日から開かれた米オラクルのイベント「Oracle OpenWorld 2016」(OOW)に参加するついでに、クラウド関連のリーディング企業を訪問して、日本より先行する米国市場の状況を探ってきたのです。
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iPhone 7のFeliCa対応がもたらす波紋を考える
米アップルが新型「iPhone 7」を発表しました。日本向けのモデルに限り、JR東日本の発行する「Suica」などに使われている非接触ICカード「FeliCa」に10月下旬から対応するとのニュースを聞いて、私の頭は疑問符だらけになってしまいました。
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デジタルデフレーションに全部飲み込まれるニッポン
認証技術の標準化団体OpenIDファウンデーション理事長を務めている野村総合研究所(NRI)上席研究員の崎村夏彦君に話を聞きました。話題は去る6月21日に開催されたOECD閣僚級会合の労働組合諮問委員会のパネルディスカッション。そのテーマが「デジタルデフレーション」と聞いて驚きました。