
NRI楠真 強いITはココが違う
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ソフトウエア開発革命待ったなし、DevOpsは「対策前進」で進めよ
野村総合研究所(NRI)には「対策前進」という言葉があります。「後戻りはできないから、全力でプロジェクトを遂行する」といった意味で使われます。システムの現場ではかなり一般的に使われているので、私は長いこと日本中で使われている一般的な熟語だと思っていました。
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アマゾンとネットフリックスのエコな関係
「君はまったくIT業界のこと以外は全然知らないんだね」。久しぶりに怒られました。話の相手はマイクロソフト日本法人の元社長にて、古くからおつきあいをいただいている成毛眞氏。ビデオ配信にアマゾンが参入したことを話題にしているときでした。
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そのソフトウエア、世の中に受け入れられますか?
あるセミナーで、会場から質問を受けました。「世の中へ受け入れられるソフトを作るにはどうしたらいいか、講師のお考えを聞かせていただけますか?」その質問はないだろう? 私は耳を疑いました。
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IT業界の「黄金伝説」とスーツがTシャツに代わったわけ
20世紀型の黄金伝説のキーワードは「Know Who」と「Know How」の二つです。重要顧客のキーパーソンと信頼関係があり、どうすればそのキーパーソンの要望に応えられるかを知っている営業がビジネスを動かせます。この状況を劇的に変えたのがモバイルとクラウド、つまり「第三世代プラットフォーム」です…
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IBMが作った日本のIT業界構造を元IBM営業と語り合う
私はいまの日本のちょっと特殊なIT業界の構造は、日本IBMがもともと作ったものだと考えています。日本IBMの敏腕営業マンだったX氏と、日本のIT業界の生い立ちについて語り合うことになりました。
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「謝り力」で差が付くIT企業の競争力
日本の社会では、何か起きた時の謝り方が結果を大きく左右することがあります。「彼も謝り方を知らないねぇ」などという勝手な論評がいつも居酒屋の酒のつまみです。謝り方の違いによって結果は大きく違います。
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BCPの策定は強いITを作るビタミン
東日本大震災の後、IT業界はBCP(事業継続計画)の話題でしばらくもちきりとなりました。大震災の記憶が薄れるに従い、BCPも忘れられそうな傾向にありましたが、先日の熊本地震の影響で、改めて注目が集まっています。
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FinTechでまたもシンガポールに先を越される理由
米国の金融業界では既存のビジネスを維持していくためのIT投資をRTB(Run the bank)、ビジネスを変革していくIT投資をCTB(Change the bank)、と区別し、別々に予算管理をするのが一般的です。
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IT予算の1/5を“デジタル”に投資する勇気がありますか?
ある金融機関でこんなことを聞かれました。「FinTechはどうですか?」。最近、FinTech 2.0というタイトルの本(「FinTech 2.0―金融とITの関係がビジネスを変える」(中央経済社))を上梓してからよく聞かれるようになった質問ですが、何を答えればいいのか窮してしまいます。
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日本IBMが作った「クラウドに向かない」国内IT業界の特殊な構造
よく言われるように国内IT業界は米国のそれとはかなり異なっています。日本独特の特殊な業界の構造を作り、根付かせたのは、かつての日本IBMです。この業界構造のおかげで日本のビジネス界にコンピュータが一気に普及したといっても過言ではないと思います。
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公共IT大国日本の気の毒な安定顧客基盤争奪戦
国内ITベンダーの業績好調が好調だそうです。ITproの記事によると銀行とマイナンバー案件が好調なのだとか。マイナンバー関連ということは公共団体による発注が中心でしょう。
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TPPで米国が牛肉より重視したもの
あるところで元政府の高官と夕食を共にする機会がありました。よい機会なので世界中の国々を巻き込んだTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の貿易交渉について尋ねてみました。
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14年前のFinTechサービスが生み出した財産
もどかしいやり取りに部下がしびれを切らしました。すっくと席を立ち、ホワイトボードの前に仁王立ちになると、図を書き込みながら日本語で矢継ぎ早に質問をします。対するCTO(最高技術責任者)も立ち上がりました。
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データセンター運営の全てを教えてくれたチャプター11企業
2001年9月11日の夜、私は銀座の地下にある、とあるバーから一人抜け出して、暗い路地でノートパソコンを開いていました。
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ITは買ってくるものではありません
カタログショッピングで洋服を選ぶように、ITベンダーやITソリューションを選択する企業ユーザーは少なくありません。そういったユーザーを見掛けるたびにちょっと残念な気持ちになります。
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忘れられないCIOの表情~当初予算の2倍でも顧客が満足した理由
ビジネス部門の人達とシステムの話をすると、いつも感じることがあります。その多くがシステムを「画面」のことだと思っていることです。
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炎上プロジェクトはどうして復活できるのか―伝説のプロマネが会社を救う
数年前のある日のこと、重要顧客の最高情報責任者(CIO)から呼び出しを受けました。深刻な顔で打ち明けられたのはこんな相談でした。
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老朽化対応プロジェクトの不幸な真実
世の大企業のIT部門の仕事の中で、重要な位置を占めるのが「老朽化対応」です。保守期限が切れる前にハードウエアを更新する老朽化対応プロジェクトの総費用は、必要なハードウエアのコストの10倍を超えることがしばしばあります。なぜこんなことが起こるのでしょうか?
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IT業界がすっかり失った大切な“関係”
先日、業界の旧友とゴルフを久しぶりに楽しみました。参加者は大手ソフト会社幹部のOさん、某IT雑誌のP編集長、それに私です。このメンバーですからラウンド後はいつしか業界談義になりました。
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「日本ではクラウドはまだまだ先」の意外な理由
世界のIT市場は急速にクラウドコンピューティングへと動いています。その兆候は海外のITハードメーカーの苦戦に端的に現れています。ところが日本に目を向けると様相が異なります。 前から不思議に思っていたのですが、その理由の一端を先日、耳にしました。