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 クレディセゾンは2013年にスマートフォン決済のコイニー、CLO(Card Linked Offer)のカンムなどと資本提携し、2015年1月に米国のFinTech企業コインにも出資に踏み切った。この6月にはFinTech企業を中心に投資するベンチャーキャピタル(VC)「セゾン・ベンチャーズ」を設立するなど矢継ぎ早に施策を打ち、FinTech企業との結び付きを強めようとしている。クレディセゾンのネット事業部長 兼 インキュベーション部長で、セゾン・ベンチャーズの社長を務める三浦義昭氏は、スマホ決済の「Coiney」に触れたとき、「すごく面白い」と素直に感じたと話す。自前主義に走らず、金の鉱脈を素早く掘り起こそうと全社を挙げた取り組みに邁進する。

(聞き手は岡部 一詩=日経コンピュータ


クレディセゾン ネット事業部長 兼 インキュベーション部長でセゾン・ベンチャーズ代表取締役社長の三浦義昭氏
クレディセゾン ネット事業部長 兼 インキュベーション部長でセゾン・ベンチャーズ代表取締役社長の三浦義昭氏
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FinTechのスタートアップ企業との提携に積極的だ。

 スタートアップ企業との提携を本格的に取り組み始めたのは、3年前のことだ。それ以前は、スタートアップ企業というとソーシャルゲーム一色だったのが、潮目の変わり始めた時期に当たる。

 当時、ある日本企業の噂が聞こえてきた。現在、当社が出資しているスマホ決済のコイニーだ。既に米スクエアはあったものの本格的な日本展開はこれから、というタイミングだ。

 最初の感想は単純に、「すごく面白い」だ。我々がクレジット決済の導入を営業しにいっても断られるようなお店でも、これならば入り込めるかもしれない。

 大手企業では、「自前で作れないのか」という話になりがちだ。もちろん、当社でも最初はそう言われた。しかし、それでは時間がかかり過ぎる。検討に何カ月もかけて、結局、「出来上がるのは10カ月後です」となる。ならば、完成したものを使ったほうが断然いい。

 さらにスマホ決済は、どう転ぶか予想できない分野だ。コイニーも含めて、世の中のスタンダードになるのか、部分的にでも浸透するのか。やってみなければ分からない。大企業が手を出しにくい領域だ。

既存のカード加盟店を奪うことになるのではないか。

 コイニーに関して言うと、既存加盟店を奪うつもりは全くない。狙うのは、今までクレジット決済を導入していなかったところ。現金でのビジネスが中心で、クレジット決済のために10数万円の端末を入れるつもりなどない小売店などがメインだ。

 米スクエアや米ペイパルが、既存加盟店の置き換えを狙っているかは分からないが、カード発行事業者(イシュアー)の立場から言えば、スマホ決済が普及すれば、クレジットカードが使える場所が増えるということ。マーケット拡大以外の何物でもない。どんどん広がってほしい。