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 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2015年3月、山手線内全36駅に「駅構内共通ネットワーク」を整備した。最大の特徴はSDN(Software Defined Networking)技術を採用している点。SDN技術を使ったネットワークの構築は、鉄道業界では世界初となる(写真)。

写真●東京駅丸の内北口
写真●東京駅丸の内北口
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 同社は2014年2月に東京駅、同年10月に新宿駅と駅構内共通ネットワークを順次構築してきた。背景には、ネットワークを活用した新しい駅内サービスを素早く展開したいというビジネスニーズがある。しかし、これを実現するにはネットワーク工事の期間の長さが足を引っ張っていた。

 工事期間が長いのは、駅特有の事情がある。1日のうち駅構内でネットワーク構築作業に使える時間は、深夜の3時間弱程度しかない。乗客がいなくなる終電から始発の間しか作業できないからだ。わずかな時間しか工事に使えないため、ネットワークの敷設には長い期間を掛けなければならなかった。

 新しい駅構内共通ネットワークはSDNを採用することで、この課題を乗り越えた。同社が採用したSDN対応機器はNECのOpenFlowスイッチ「UNIVERGE PFシリーズ」である。この製品は「VTN」(Virtual Tenant Network)という技術を実装している。一つの物理ネットワーク上に、複数の仮想ネットワークを設定する技術だ。