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 MVNO(仮想移動体通信事業者)が、新たなユーザー層獲得を目指し、有力販売チャネルとの提携を急いでいる。格安SIM最大手のNTTコミュニケーションズは、全国約1000店舗でレンタル事業や中古品販売事業を展開するゲオホールディングスと提携した。狙いは初心者層の開拓だ。

 NTTコミュニケーションズ(NTTコム)とレンタルビデオや中古品販売などを展開するゲオホールディングスが4月2日、MVNO事業で提携した。ゲオが新品や中古のスマートフォンと格安SIMをセット販売する店舗「ゲオモバイル」を全国で本格展開する。NTTコムは、ゲオに対しMVNOサービスを相手先ブランドで供給する。

 NTTコムにとってゲオとの提携は、スマートフォンの初心者や通信料金に敏感な若い家族層などへと顧客層を広げる橋頭堡という大きな意味を持つ。「ゲオは店頭でMNP(モバイル番号ポータビリティー)ができる流通チャネルになる」(NTTコムの庄司哲也副社長)からだ。

 MVNOサービスが既存サービスと比べて見劣りする課題の一つが、新しいSIMに既存の電話番号を引き継ぐMNP手続きの不便さだ。大手携帯電話事業者のサービスなら、店頭での20~30分の手続きでMNPが完了するが、NTTドコモの網を使うMVNOで同様のサービスを提供している事業者や店舗はまだ少ない。「BIC SIM」を販売するビックカメラが複数店舗で提供しているほかは、楽天が東京・渋谷区で運営する楽天カフェや仙台市の楽天イーグルショップ、フリービットやU-NEXTが1~2カ所の直営店で実施している程度だ。