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 東京海上日動火災保険でCIO(最高情報責任者)を務めた経歴を持つ情報サービス産業協会(JISA)の横塚裕志会長と、「極言暴論!」の木村岳史による対談の最終回。「COBOLと若い技術者の育成」に関して激しい応酬があった。一方で、IT業界の変革に期待する思いは両者で一致していた。

(構成は清嶋 直樹=日経コンピュータ


木村:また失礼を承知で、横塚さんに聞きたい。東京海上日動火災保険グループではなぜCOBOLを残したのか。全社的にシステムを刷新した「抜本改革プロジェクト」のときに何とかできなかったのか(関連記事:「COBOLは現役バリバリ」、東京海上日動がシステム全面再構築でCOBOLを選んだワケ)。

情報サービス産業協会(JISA)の横塚裕志会長
情報サービス産業協会(JISA)の横塚裕志会長
(写真:北山 宏一)

横塚:率直に言ってCOBOLを使わざるを得なかった。過去のプログラム資産があまりにも多すぎた。

木村:他の金融機関では、時代遅れのプログラミング言語であるCOBOLを捨てて、Javaなどの現在主流の言語に乗りかえようとする動きもある。今更、若い技術者がCOBOLを習得しても、本人のためにも、そのような技術者を抱えるITベンダーのためにもならない。

横塚:なかなか厳しい指摘だ。昔からCOBOLを熟知しているベテラン技術者だけでCOBOLシステムの保守をして、若い技術者には最新の技術を習得してもらうほうが業界全体としてはいい。どこかの段階で移行しなければならないとは思っている。

木村:私は、日本の金融機関の膨大なCOBOL資産がIT業界全体に悪影響を及ぼしていると考えている(関連記事:IT業界に足りない人材は“臨時工”や“コボラー見習い”なのか!)。横塚さんが当時置かれた立場での判断は十分に理解できる。だが、JISA会長としては、業界を変えてほしいと願っている。