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想定外の急なアクセス増でシステムダウンも発生

 当初は2015年4月の移行完了を予定していたが、実際は4~5月に主なサーバーを移し、6月からGCPでの本格稼働を始めた。その後、急なアクセス増によりトラフィック(通信量)が急激に増えたことで不具合が生じた。

 佐藤氏は「急なトラフィック増によるWebサーバーへの負荷の増加は予想していたが、それ以上に大きな負荷がかかった」と振り返る。

写真2●アニメ・漫画・ゲームなどの総合情報サイト「MANTAN WEB(まんたんウェブ)」
写真2●アニメ・漫画・ゲームなどの総合情報サイト「MANTAN WEB(まんたんウェブ)」
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 例えば毎日新聞デジタルが運営するアニメ・漫画・ゲームなどの総合情報サイトである「MANTAN WEB(まんたんウェブ)」は、月間平均のページビュー(PV)数が約1500万ある(写真2)。

 さらに記事が「ヤフートピックス」に掲載されると、瞬間的にアクセス数が跳ね上がる。猪狩氏は「サーバーのリクエスト数でいうと、極端な例だと秒単位で100倍の差が出ることもある」と語る。

 アクセス数が一瞬でピークに達したかと思えば、その後すぐに収束することもある。猪狩氏は「刻々と変化する状況への対応が課題だった」と打ち明ける。

 当時はフロント側でWebサーバーが8台、バック側でデータベース(DB)サーバー数台など合計10台超の仮想サーバーが稼働していた。画像はWebサーバーに保存し、画像の展開などはWebサーバーで処理していた。佐藤氏は「画像の処理は負荷がかかるため、処理性能が高い高級な仮想サーバーを使っていた」と説明する。

 Webサーバーで画像の展開などの処理をこなすには限界があった。あるWebページのアクセス数が急増した際に特定のWebサーバーに負荷が集中したため、「サーバーが止まったこともあった」(佐藤氏)という。