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 この連載では、仕事で勝てる「ビジネス文章力」をテーマにしている。良いビジネス文章を書きたいなら、単に礼儀作法を知っているだけではダメである。ビジネススキルを向上させること、これが良いビジネス文章を書くための条件である。

 当文章治療室では、筆者がこれまで実務現場で経験してきたケースを使い、さまざまな文章力不足を「病」にたとえ、治療というコンセプトで、スキルアップの具体的方法について紹介する。

 この連載には読者から「内容が簡単すぎる」「新人向けレベル」「分かり切った内容で参考にならない」などの意見もある。しかし筆者の25年以上のビジネス経験ではここで紹介するレベルの文章も書けない中堅社員、管理職も多かった。

 ここで紹介するような「基本レベルの文章を書けること」、「それを部下や後輩に正しく教えることができること」これが本連載の目指すところである。簡単だと軽く考えないことが、ビジネス力の向上につながる。

 今回は「記載内容虚弱症」の治療である。仕事では時に上司・上長から「新しい技術などの調査」を依頼されることも多い。指示された側は調査内容を理解し、それに従った文章を分かりやすく書くことが必要になる。このような調査依頼に対応する報告文章を書くためには、下記のような要素が必要だろう。

  1. 「相手の興味」を考慮し、それに応えて書く
  2. すぐ分かることは素早く報告し、詳細や時間がかかることは後で報告する
  3. 「本物の情報、プロの情報、経験」を収集する
  4. 「導入効果」「コスト」「準備」「課題・リスク」「それらの対策」を含める

 調査報告の文章にはこの要素が欠かせないのだが、これが考慮されていない文章が多い。このような文章は読み手の記憶に残らず、不満足につながるので仕事がうまく進まない。今日の患者さんも、そういう人だった。