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 筆者は、企業に勤務してIT企画の仕事を行う管理職である。これまで25年以上に渡って多くの仕事を行ってきた。その中では、いろいろな人の指導を受けて仕事を成功させることができ、また、他人の仕事の成功にも貢献できたと思っている。

 この経験の中で強く思ったことがある。それはビジネスにおいて「文章はとても重要である」ということだ。ビジネスにおいて「文章」はいろいろな意味を持ち、奥が深い。だから今回の連載では「文章」をテーマにしたいと思っている。

人は「文章」で他人から評価される

 一般に文章は、他人に正しく何かを伝えるための手段である。しかし文章には別の機能もある。人は文章を通じて他人から評価されている。つまり、文章には人から評価される試験としての機能があるということだ。

 人が他人から評価される要素にはさまざまなものがある。日々の行動、言動、服装、過去の実績、経歴などは分かりやすい。しかし、仕事において最も評価に使われるのは、その人物の行う説明と書いた文章である。

 ただし説明は、ある場所でリアルタイムで行われることが多い。説明が分からない時は、その場で補足や具体的に言い替えをしたりすることができる。つまり、リアルタイムに修正を繰り返すことが可能である。

 しかし文章は、書いた本人がいない場でも読まれる可能性がある。そこでは書き手が修正できないことも多い。だからこそ、本人が書いて上司などの添削が入っていない「生文章」は書き手の能力を評価するのに適している。

 だからこそ、文章を上手く書けば評価されるが、文章がダメだと能力もダメだと見なされることを理解すべきだ。文章が「よく分からない」、「中身が薄い」、「目的がない」と言われたら、それは文章の不備を指摘されたと思ってはいけない。

 不備は文章を書いた人間の能力そのものである。文章がダメなら書いた人間の能力もダメ。要は文章が悪いのではなく書いた人間が悪いのである。「文章は忠実に人の能力を写してしまう」のである。