現代は過去の延長でものごとを判断したり行動していては、思うように成果を出せない。求められるのは従来の秩序を壊す「イノベーション」だ。本稿ではイノベーションを実現する極上のアイデア発想法を厳選紹介する。

IT専門家に即役立つ極上アイデア発想法
目次
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[第24回]社会心理学者シーナ・アイエンガーが教えてくれた、「選ばないことを選ぶ」理由
人生はいわば選択の連続と言える。しかしいいのか悪いのか、情報過多の現代にあって、最大の満足を得ようとする人は、時として選択不全すなわち「選ばないことを選ぶ」場合が多々ある。これは製品を売る人々にとって深刻な事態だ。ここでは行動経済学の観点から「選んでもらう」ための発想術について考えたい。
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[第23回]行動経済学が教えてくれる、売れない商品を上手に売る方法
売れない商品を売れるようにしたい。ビジネスに携わる人ならば誰しもこのように思っているに違いない。最も大切なのはニーズに合致した商品を、顧客が払ってもよいと思う価格で販売することだろう。これに加えて、売れない商品を売るためのヒントが行動経済学に隠されている。
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[第22回]ノーベル賞受賞者ダニエル・カーネマンの「プロスペクト理論」と発想の着眼点
ダニエル・カーネマンは、エイモス・トヴェルスキーと共同で発表した「プロスペクト理論」によりノーベル経済学賞を2002年に受賞した。いまやプロスペクト理論は行動経済学の基礎理論であり、斬新な発想の着眼点として利用価値は非常に高い。
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[第21回]話題の行動経済学で人間の「奇妙な行動」を把握して発想に活かせ
経済学の一分野に行動経済学がある。経済学に心理学の知見を活用した比較的新しい学問ながら、すでに幾人かのノーベル経済学賞受賞者を輩出する注目の分野だ。ここでは行動経済学をアイデア発想の着眼点にするテクニックについて考えたい。
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[第20回]投資家ウォーレン・バフェットがゲーム理論を応用した「バフェット戦略」とは何か
投資家ウォーレン・バフェットはゲーム理論を応用した「バフェット戦略」を考案した。ここではその戦略を解説するとともに、同じくゲーム理論の考え方を活用した「賢い豚戦略」についても解説したい。いずれも創造力向上に役立つこと間違いない。
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[第19回]ゲーム理論で考えるレッド・オーシャンの行く末とその脱却法を発想する
チャン・キムとレネ・モボルニュは著作『ブルー・オーシャン戦略』(2013年、ダイヤモンド社)で、血みどろの競争が繰り広げられている市場のことを「レッド・オーシャン」と呼んだ。今回はゲーム理論を用いてレッド・オーシャンを分析するとともに、レッド・オーシャンから脱却するための着眼点について考えてみたい…
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[第18回]エドガー・アラン・ポオも知っていた「囚人のジレンマ」を実社会に活用せよ
私たちの住む社会には多様なジレンマがある。ゲーム理論ではこのような代表的ジレンマをモデル化している。ここでは中でも有名な「囚人のジレンマ」の構造を詳しく解説すると同時に、この仕組みを社会に応用する道についても考えたい。
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[第17回]ジョン・フォン・ノイマンの「ゲーム理論」を戦略的発想に活かす
ゲーム理論は、1928年に数学者ジョン・フォン・ノイマンが著した論文「室内ゲームの理論」に端を発し、著作『ゲーム理論と経済行動』により基礎が出来上がる。ここでは戦略的発想に欠かせないゲーム理論の基本中の基本について解説したい。
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[第16回]湯川秀樹博士の創造論「同定理論」と「等価変換理論」をサクッと理解する
ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士は、独自の創造論を追求した人でもあり、創造論関連の著作を多数世に公開している。本稿では湯川博士が提唱した「同定理論」について解説するとともに、同理論を基礎とする「等価変換理論」について説明する。
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[第15回]アルキメデスの「ユリイカ!」を生んだアナロジーによる発想の技術
アイデア発想のテクニックの1つにアナロジー(類比、類推)の活用がある。このアナロジーを活用した体系的なアイデア発想法の代表に「シネティクス」や「NM法」がある。今回はこれらの技法を通じてアナロジーがアイデア発想に強力に役立つ点を明らかにしたい。
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[第14回]エリヤフ・ゴールドラットの「制約理論」でボトルネックからアイデアをひねり出せ
2011年にこの世を去ったエリヤフ・ゴールドラットは「制約理論」の提唱者としてつとに有名だ。制約理論は「Theory of Constraints(TOC)」の生産性向上のための理論である。生産性の向上はいずれの組織にも必須命題だろう。そのためのアイデアを発想するのに、制約理論の考え方は必ず役立つ…
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[第13回]ピーター・ドラッカーに学ぶ、イノベーションの機会を見つける厳選テクニック
知っていて当たり前にもかかわらず、あまり使われていない発想法が世の中には多数ある。今回のシリーズではその中から選りすぐりのテクニックを紹介したい。最初はあの巨人ピーター・ドラッカーが提唱したイノベーションを発見する技術についてである。
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[第12回]スティーブ・ジョブズも使った「マトリックス」で発想名人になる
2011年10月5日、アップルの共同創設者スティーブ・ジョブズが死去した。今年で満5年が過ぎるから、何とも時が経つのは早いものである。今回は数々のヒット作を世に送り出したスティーブ・ジョブズに、斬新なアイデア発想の極意を学びたい。
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[第11回]ポジティブ心理学者バーバラ・フレドリクソンが証明した創造力を高める基本スキル
ポジティブ心理学は、アメリカの心理学者マーティン・セリグマンの提唱で1998年に生まれた。誕生してまだ20年も経たない心理学の新しい潮流だ。ポジティブ心理学では、ポジティブ感情を持つことが創造力を高めるのに有効であることを科学的に証明した。以下、その詳細について解説したい。
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[第10回]行き詰まったら方向転換、エドワード・デ・ボノの「水平思考」をものにせよ!
創造性開発の権威として著名な人物にエドワード・デ・ボノがいる。情報処理の心理学的研究に従事し創造的な思考手法を数々提案してきた。その中でもデ・ボノが、思考には垂直思考と水平思考の2種類があるとした主張はつとに有名だ。垂直思考は1つの方向に向けて最善の策を考える態度なのに対して、水平思考は進む方向自…
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[第9回]レオナルド・ダ・ヴィンチに学ぶ創造性開発の極意
多様な分野で名を轟かせた先人の多くは、また、アイデア発想の達人でもあった。今回のシリーズでは著名人が活用したアイデア発想テクニックを紹介したい。最初はこの名を知らぬ人などいないに違いない、あのレオナルド・ダ・ヴィンチから始めよう。
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[第8回]イノベーションを自在に引き起こす「四つのアクション」
「イノベーションとは何か」と問われて「技術革新」と答えるようではまだまだ修行が足りない。イノベーションとは「無価値なものを価値あるものにする活動」だと言ってよい。そしてこの命題を真として受け入れたら、イノベーションを意識的に引き起こす道が大きく開く。
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[第7回]ディズニーも使う「ストーリーボード法」を我がものにせよ
行動観察などで得た大量の情報を整理する手法に「ストーリーボード法」がある。ストーリーボードは、映画のストーリーを効率的に考えるためにウォルト・ディズニーが考え出したものだ。
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[第6回]デザイン思考の超重要ツール「共感マップ」から「アブダクション」に至る道
前回解説した行動観察から、顧客に関する多様な情報を入手できたはずである。続いて収集した情報を整理分類して、そこから仮説あるいは洞察、もっと格好よく言うとインサイトを得ることが重要になる。
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[第5回]デザイン思考に欠かせない「行動観察」とは何か
極上のアイデアを発想する上で、いま注目を集めているのがデザイン思考である。デザイン思考とは、「イノベーションを生み出すために、卓越したデザイナーの思考法を活用すること」を指す。