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 熟練の技をロボットが再現─。そんな難題に挑んだのが、TOTOの滋賀工場だ。同社は23年ぶりとなる大型投資で最新鋭の技術をつぎ込み、国内外全ての工場のモデルとなる先端の製造現場を作り上げた。

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 「この作業をロボットがこなしているのを見て、一番驚くのはTOTOの社員だ」。TOTOサニテクノの田原裕之滋賀衛陶製造部主幹兼技術課課長は、工場内の一角に設けたアクリル板で囲まれた成形工程のブースを指さしながら、こう説明する(図1)。

図1●衛生陶器の製造工程とTOTOが取り組んだ製造ビッグデータの収集・管理方法
図1●衛生陶器の製造工程とTOTOが取り組んだ製造ビッグデータの収集・管理方法
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 ブースのなかでは、2台のロボットが黙々と同じ作業を繰り返している。1台は、ラインを流れてくる衛生陶器の「胴」に接着剤を塗り付ける。もう1台は、その接着面に「リム」を貼り合わせる。現場を知らない関係者が見れば、「ロボットでもできる単純な作業」としか映らないかもしれないが、そうではない。

センサー駆使し、匠の技を再現

 TOTOの社員の目には「どうしてロボットにできるんだ!」という驚きの光景として映るという(図2)。この作業では貼り合わせた胴とリムがわずかでもズレると、その時点で不良品になってしまう。そのため、これまでは衛生陶器の位置をしっかりと定められるように、2人掛かりであらゆる角度から貼り合わせの位置を目視で確認し、ゆっくりと慎重に貼り合わせていく必要があった。

図2●成形工程での手作業を2台のロボットで自動化
図2●成形工程での手作業を2台のロボットで自動化
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 ラインを流れる衛生陶器は1個1個、品番が異なる混流生産。貼り合わせる位置も毎回違ってくる。そうした状況でも、ロボットは最新のセンサー技術を使い、寸分の狂いもなく貼り合わせ位置の違いを正確に識別。かつ迅速に位置を合わせられるようにプログラミングされている。