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 東急ハンズのCIO(最高情報責任者)である長谷川秀樹執行役員オムニチャネル推進部長(兼ハンズラボ代表取締役社長)と、ITproの人気コラム「極言暴論!」でおなじみの木村岳史による対談を企画した。

 長谷川氏はアクセンチュアで長年小売業などのITプロジェクトを手掛けたのちに東急ハンズに転じた。ITベンダーとユーザーの両側の手の内を知り尽くし、メディアや講演会などを通じて歯に衣を着せぬ発言をしている。ITベンダーとユーザーの関係を深く取材してきた木村との対談は大いに盛り上がった。

 その模様を4回にわたってお伝えする。初回は、ユーザー企業のIT部門の問題を取り上げる。

(構成は清嶋 直樹=日経コンピュータ

東急ハンズ執行役員の長谷川秀樹氏
東急ハンズ執行役員の長谷川秀樹氏
(撮影:陶山 勉)
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日経コンピュータ編集委員の木村岳史
日経コンピュータ編集委員の木村岳史
(撮影:陶山 勉)
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木村:最初に、「ユーザー企業のIT部門がダメな理由」について議論したい。コンピュータの黎明期には製造業や金融業のIT活用は先進的だった。POS(販売時点情報管理)システムが出た頃から、顧客との直接の接点を持つ小売・サービス業のIT活用も良くなりだした。

 現在は、総じてIT部門の劣化が進んでいるが、業界によってIT部門のダメさ具合には差がある(関連記事:金融機関や製造業のダメIT部門と一緒にして申し訳ない!)。小売業やサービス業のIT部門は比較的頑張っているが、金融業や製造業のIT部門は、既存のシステムのお守りに忙殺されるだけのダメ組織になってしまった。特に製造業のIT部門の劣化はひどい。それが私の問題意識だが、長谷川さんはどう考えるのか。

長谷川:私は、前職のITベンダーと、今のユーザー企業で、“両側”の経験がある。その経験からつくづく思うのは、ユーザーとITベンダーは車の両輪でダメになっていくということだ。ニワトリとタマゴの関係で、どっちがダメということではなく、どちらからともなくダメになっていく。

 木村さんは「IT部門は昔は活躍していた」と言うが、私は昔からダメだったんじゃないかと考えている。ホストコンピュータの頃はまだ良かった。IT部門が手を動かして、COBOLなりを書いてシステムを作っていたのだから。