PR

 「情識」再開の弁と題名を付けた。自分では「ほぼ10年ぶりの再開」と思っているが、覚えている人は少ないだろう。

 「情識」と銘打った連載や企画はいくつかある。いずれも2002年に始めたものだ。一つは日経ビジネスオンラインの『経営の情識』というコラムである。2002年から現在まで続けているが公開時期が一定しておらず長期連載とは呼びにくい。

 『経営の情識』の開始より少し前、ITproで『谷島の情識』という企画を始めていた。当時のITpro編集長に頼み、筆者のサイトをITpro上に作ってもらい、過去に書いた記事や日経コンピュータの連載記事をそこに集めようとした。

 『谷島の情識』はサイト名であり、トップページに短文を掲載できた。開設当初はやる気満々だったから、ほぼ毎日更新していたが、当初の短文掲載欄は更新時に上書きする仕組みだったので、過去の短文は消えてしまい再読できなかった。毎日のように更新していたとはいえ、これまた連載とは呼びにくい。

 途中からITpro編集長が「アーカイブしましょう」と言い、短文を保存できるようにしてくれたが、色々な事情から2005年いっぱいで更新を止めてしまった。「色々な事情から」と書いたものの止めた理由をはっきり思い出せない。一つの理由は2005年末に、それまで取り組んできた新雑誌開発プロジェクトが打ち切りになり、2006年から古巣の日経コンピュータ編集部に戻されたことだろう。

 とはいえ異動になっても書き続ければよいはずだ。実際、日経ビジネスオンラインの『経営の情識』は不定期ながら継続できている。『谷島の情識』のサイトを作ってくれたITproの担当者から、「固定客がいますから続けてはどうですか」と言われたのだが応えられなかった。

 9年間止めていた情識の更新を本日から再開する。書こうと思い立ったのは、本年3月末になると、記者になって丸30年だと気付いたからだ。2015年1月から筆者が勝手に実施している30周年記念事業の一環というつもりである。

 新たに記事を投稿できるように設定し、更新のやり方を教えてくれたのは2002年に『谷島の情識』を開設してくれた担当者その人であった。今度こそ期待に応え、継続させたいが、懸念すべき点がいくつかあり、その一つは「清書機」の寿命である。

 この原稿はノートパソコンThinkPad X24を使って清書している。本原稿に限らず、すべての原稿の下書きには万年筆を、仕上げにはX24と一太郎を、それぞれ使っている。目の前にあるX24をひっくり返すとラベルが貼ってあり、それを見ると習得日は2002年11月6日であった。

 情識を始めてしばらく経ったころ、「社外から原稿を投稿したい」とITpro編集長に相談したところ、X24とモバイル更新カードを手配してくれた。利用13年目に入ったX24が壊れたら原稿を清書できない。別のパソコンはあるもののキーボードがX24のそれとは比較にならない。X24相当のキーボードを持つ代替機を用意しないと危険だと数年前から気付いているにも関わらずまだ買っていない。