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 本連載の[1]で説明したように、ビジネスチャットツールは多数存在する。その中でも、特にシステム技術者向けで頭角を現しているのが米スラック・テクノロジーズの「Slack」である。

 Slackは米国発のサービスで、日本に営業・開発拠点はない。有料プランの価格は1ID・1カ月当たり6.67ドルからで、クレジットカードなどで直接支払う必要がある。メッセージを含むデータの実体は海外のクラウド(Amazon Web Services)上に保存される。

 日本でのビジネス用途ではデメリットが多そうなのにもかかわらず、機能面が評価され、日本でも利用企業が広がっている。人気の理由はどこにあるのか。

全社のコミュニケーションツールをSlackに移行

写真1●トレタのオフィス。全社員がSlackを業務利用している
写真1●トレタのオフィス。全社員がSlackを業務利用している
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写真2●トレタで使うSlackの画面。開発部門での利用が盛ん
写真2●トレタで使うSlackの画面。開発部門での利用が盛ん
(出所:トレタ)
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 飲食店向け台帳アプリを提供するトレタ(関連記事:目指せ、無駄ゼロのレストラン運営 トレタが支持される理由)は、2014年夏頃にSlackを本格導入。全役職員約60人と、取引先や協業先など外部関係者約60人が使っている(写真1)。社内のほぼ全てのやり取りにSlackを使っており、多い日には3000ものメッセージが飛び交う。

 それ以前は、「チャットワーク」を使っていた。開発部の増井雄一郎CTO(最高技術責任者)は、「API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を使った拡張性とスマートフォン対応などの点でより良いツールがないかを探し、Slackに行き着いた」と話す。

 ツールの移行には社内で反対論も多かったが、ある時期に増井CTOがチャットワークから退出するという強硬策に出た。増井CTOとやり取りしなければ仕事が進まない開発部門がまずSlackに移行(写真2)。その後、営業部門なども順次Slackに移行した。