学校に行っていい教育を受けることは決して悪いことではない。しかし、最終学歴の卒業とともに教育が終わってしまった人は、それからの人生ではっきりと不利な状況に追い込まれるだろう。実際、他人から教わるという方法に頼り切って、独学のスキルを身に付けていない人は、スキルと知識を伸ばすチャンスを大きく失っている。
ソフトウェア開発者が身に付けられるスキルのなかでもっとも重要なもののひとつは、独学のスキルだ。毎日のように新しいテクノロジーが登場し、初心者レベルのウェブ開発者の応募資格が少なくとも三つのプログラミング言語を知っていることだというような世界では、自学自習はぜひとも必要なスキルである。
自分の可能性の範囲内でもっとも優秀なソフトウェア開発者になりたいなら、独学の方法を学ぶ必要がある。残念ながら、独学は学校で教えてくれるスキルではない。個人ではなく、グループを相手にするために設計されたシステムではまったく逆のことを教えられていると言ってもいいくらいだ。学び方の学習は、根本的に自分で学ばなければならないスキルなのである。
学習プロセスを解剖する
今までに自分がどのように学習しているのか、また何かを学ぶとは正確なところどういう意味なのかについて深く考えたことがあるだろうか。私たちは、興味を持ったものについては、ほとんど無意識のうちに学んでいる。誰かがとても面白い話をしてくれたときには、ノートを取ったり何が起きたのかを正確に記憶しようとしたりしないが、それでもほとんどの人は、物語を聞くと、ほとんど苦もなくその物語を繰り返すことができる。
私たちがすることについても同じことが当てはまる。私があなたに何かをする方法を見せたとしても、あなたは忘れてしまうかもしれないが、あなたがそれを実際に自分ですると、あなたがそれを覚えている可能性ははるかに高くなる。そして、自分が学ぼうとしていることを他人に教えると、あなたはそれを覚えるだけでなく、それについてもっと深く理解するようになる。