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ポーラ●チャットで売れ筋に「即対応」

 化粧品大手のポーラ・オルビスホールディングスで中核ブランド「POLA」を展開するポーラは2015年にビジネスチャットを導入した。導入対象となる社員は、販売を担当するエリア統括部や一部本社部門など500人規模で、クラウド型で提供されるキングソフトの「WowTalk」を導入した。大きな目的の一つが、売れ筋商品など販売現場の情報を関係者の間で素早く共有することだった。

 チャットの導入は大きな効果を挙げたという。メール主体の従来のコミュニケーションでは、関係者の返事を待つなどして、発注指示に1~2日を費やすことが多かった。それが商品の売れ筋情報の共有や指示がチャットに変わったことで「即日に意思決定し、翌日に商品を届けるなど加盟店のニーズに迅速に対応できるようになった」(導入を担当したエリア統括部エリア戦略チームの伊藤祐輔氏)。

臨機応変の受発注はチャットで指示

 ポーラは、協業先の店舗オーナーが運営する「ポーラ ザ ビューティー」を通じて、化粧品や美肌など美容サービスを提供するという主力事業を持つ。約4800の加盟店に対し全国56のセンターに勤める約400人の社員が、店舗を回りながら販売支援や美容施術の支援をしている。店舗運営を指導する「フィールドカウンセラー(FC)」や施術の教育役である「ビューティートレーナー(BT)」などの職種だ(図5)。

図5●社員間の素早い情報共有で加盟店の支援力を高めたポーラ
図5●社員間の素早い情報共有で加盟店の支援力を高めたポーラ
加盟店を支援する全国56センターの社員などが導入。店舗運営を指導する「フィールドカウンセラー」で収集した情報をセンターや同僚と直ちに共有。売れ筋と分かった商品をその日のうちに発注手配するなど、業務が日次単位で進むようになった。キングソフトの「WowTalk」を採用。
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 素早い情報共有は、例えば新商品の発売時に効果があるという。新商品の売れ方は、店舗オーナーの知識や顧客属性によって大きく変わる。例えば「A店では新商品がよく動いている。他店向けの分も回してほしい」という声が上がる。この場合、品切れを起こさないよう、FCは臨機応変に商品納入を手配する。チャットソフトではセンターへの指示を出せる会議室や、売れ筋情報などを共有する会議室が開設されており、FCはスマホを使って臨機応変に加盟店の状況をセンターに伝え、商品手配を指示する。

 また、ポーラ ザ ビューティーは、在庫リスクを負わない「委託販売」でポーラ商品を扱っている。加盟店からの過剰な発注を避けるためにポーラは仕入れ数に上限枠を設けているが、商品を販売できている加盟店に足かせをはめるのは本意ではない。

 こんな時にチャットが活躍するという。FCがセンター長などの了解を取り付け、チャットでそのまま仕入れ枠の引き上げを、受発注システムを操作できる事務職に指示する。即日発注なら通常、加盟店には追加の商品が翌日届く。

 最近では中国人などアジアからの観光客の来店も多く、売れ筋商品も突如として大きく動く。そうした最新情報の共有にも、チャットが活躍している。連絡手段がメールだった時は、ノートパソコンを使うか、あるいはセンターに戻って関係者にメールを送って確認を取っていた。こうしたメールの処理、返信待ちが業務のスピードを落とし、商品手配まで1~2日かかる場合があったという。

 販売の現場で得た情報を、スマホを使ってすぐに共有し即座に確認。直ちに行動を取る。チャットソフトで情報伝達が早くなったことが、現場で即時に動くという現在の加盟店支援の形を支えている。