PR

 この環境を利用すると、端末を物理的に移動していないのに、あたかも移動しているかのような環境を作りだせる。

 例えば、図4のようにAP1付近に端末がいることをシミュレーションするには、AP2のアッテネータの減衰を大きくし、AP1のアッテネータの減衰を小さくしておく。逆にAP2付近に端末がいることをシミュレーションするには、AP1のアッテネータの減衰を大きくし、AP2のアッテネータの減衰を小さくする。

図4●AP1付近に端末が存在しているシーンをシミュレーション
図4●AP1付近に端末が存在しているシーンをシミュレーション
[画像のクリックで拡大表示]

 また、減衰値はツール(MAS801)で時間による変動を指定することができるため、徐々にAP1から遠ざかりながらAP2に近づいている様を表現することも可能だ(画面1)。

画面1●マイクロニクス製 MAS801の画面
画面1●マイクロニクス製 MAS801の画面
[画像のクリックで拡大表示]

 それでは、この環境でローミングのタイミングを実測した結果を見てみよう。

 APは、シスコシステムズのAironet3702Eを用意し、端末は以下に挙げた4台を用意した。
・端末1:A社 スマートフォン
・端末2:B社 スマートフォン
・端末3:C社 ノートPC(端末4と同機種)
・端末4:C社 ノートPC(端末3と同機種)

 AP側の設定でアンテナは1本だけ利用するようにし、周波数は5GHz、チャネルはAP1:100ch、AP2:140chとした。この状態で図5のようにAP1/AP2の減衰値をコントロールして、AP1からの電波は減衰を大きく、AP2からの電波は減衰を小さくしていくようにしている。つまり、端末がAP1から遠ざかり、AP2に近づいていくイメージになる。

図5●プログラマブルアッテネータでの減衰値
図5●プログラマブルアッテネータでの減衰値
[画像のクリックで拡大表示]

 図6のようにAP1に端末を接続し、上位ネットワークに用意した端末からpingを連続して送信した状態で、試験をスタートした。

図6●試験方法の概要
図6●試験方法の概要
[画像のクリックで拡大表示]