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 アンケートに答え、意見・質問をしていただいたIT部門の方々も、会社の将来やIT部門の理想の姿をそれぞれの立場で描いており、経営者に負けず劣らず会社の将来のことを考えているのではないだろうか。そのような人たちが企業のITを支えているにもかかわらず、残念な扱いを受けているとしたら、それは明らかに正しい姿ではない。

 どのようなことにも多かれ少なかれ、マイナス面とプラス面がある。困難を乗り越えてこそ進歩・向上するのだ。マイナス面ばかりを見て何もしないよりも、プラス面を生かしながら、どうやってマイナス面を補うか、知恵と工夫で試行錯誤しているほうが建設的であり楽しい。課題や問題を、ITを駆使して解決するのはエンジニアの得意分野のはずだ。自分自身の問題を解決できないはずがない。

 私が描く理想の体制は、数人の多能工エンジニア、私の言い方では「ソロインテグレータ」が事業部門などを転々と異動して、現場の自動化・効率化、ITリテラシー向上のための啓もう活動を行いながら、利用現場の状況把握をするというもの。そして、現場の正確な状況を経営層に伝えることで、経営層に適切な判断をしてもらうのである。この先もエンジニアを増やすのが難しい状況は変わらないのだから、他の部門と同じような組織形態のIT部門を形成してもうまくいかないのではないかと思う。

 アンケートでは経営層の方からもコメントを頂いたが、実際に私の理想に近い環境を実現しているところがあり驚かされた。すでに私が目指している姿を実現している企業があったのだ。もしこの記事を読まれていたら、ぜひ好事例として公開していただきたい。私も勉強したい。

 この「ひとり情シス顛末記」のセカンドシーズンでは、皆さんの疑問や質問に答えながら、併せてユーザー企業やIT業界の問題について考えてみるつもりだ。アンケートで声を上げていただいた方、特に厳しいご意見を頂いた問題意識の強い方には積極的に前に出ていただき、企業のIT活用やIT部門の閉塞感を変えるためにぜひご協力いただきたい。そしてITエンジニアの理想の姿を目指そう。

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成瀬 雅光(なるせ まさみつ)
1968年生まれ。大学卒業後、大手POSシステム開発ベンダーに入社。海外商品開発部でUNIXとC言語を叩き込まれる。大規模システム開発で設計やプログラミング、精鋭火消しチームの下っ端で問題解決手法や効率的な仕事のやり方を学ぶ。受け身で担当範囲の狭い大規模システム開発では満足できずユーザー企業のIT部門に転職。IT部門の消滅後、ひとりで立て直した経験は、コストとIT活用の両立で悩む中堅中小企業を救うと信じ、普及に努めている。