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(3)収束フェーズ
チームとしての必要条件と十分条件

 次はワークショップの最後、収束フェーズだ。探索フェーズで分類を議論しながら、どういったスキルがどうまとめられたかを全員が理解したので、次は成果物にまとめ上げていく。

 スキルマップ作りで最後に残っているのは、チームとしてどんなことが出来ればいいか、レベル感を考えていくフェーズだ。各ロールに割り当てられたスキルの分類について、どういうレベルで何が出来ればよいか、議論していく。

 まずは三つのレベル感を考える。一つめは、チームに入ってくる前、もしくはチームに入ってきた初期に全員が習得してほしいスキル。つまり必要条件だ。二つめは、チームの中で活躍するには持っていて欲しいスキル。ここまでが十分条件になる。三つめは、そこまで持っていたらもう十分、なくても文句はいえないだろう、という高度なスキルだ(図3)。

図3●収束フェーズ、チームとしての必要条件と十分条件を定める
図3●収束フェーズ、チームとしての必要条件と十分条件を定める
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 真ん中のレベル、十分条件のスキルは専門性を持って仕事を進める上で中心的なスキルが並ぶ。そのため、おそらく多くのスキルがそこに入る。

 チームにとって必要なスキルが多くあり、それを持っている人がいる、もしくは必要だけどまだ足りていない、というのを認識できるのはよいことだ。それらを相対的にレベルの高いものから取り掛かりやすいものまで並べ、三つに分割する。十分条件の中の上級、中級、下級といってもいい。この結果、合計五つのレベルに属する具体的なスキルが見える化された状態になる。

 ここで避けるべきは、あるスキルを線形に割ることだ。例えば、プログラミングのスキルを「プログラミング上級」「プログラミング中級」「プログラミング初級」といったように曖昧に分けて終わってしまう場合だ。その場合は「上級だと何ができるのか?」という質問にみんなで答えてみよう。もし答えられるなら、より端的な表現のスキルにしたほうがよい。もし「プログラミング上級とは、他の人が書いたコードをレビューしてソースコードの品質を保てることだ」と説明できるならば、後半の説明部分を採用しよう。

 各レベルに十分なスキルを割り振れない場合は、そこを埋めるようなスキルがないか話し合ってみる。スキルの記述が大雑把なものがあるかもしれない。その場合は、もっと細分化された付箋紙を作って入れ替える。