KPI(重要業績評価指標)を巧みに設定し、その数字をシステムを駆使して追い求めることでサービス改善につなげる企業が増えている。代表例がラコステ ジャパン(東京・渋谷)とパーク24だ。KPIの数値はサービス提供の「結果」であると同時に、自分たちのサービスが今どのレベルにあるのか、顧客からどう評価されているのかを正確につかむ「指針」でもある。何をKPIに定め、現場でどう運用していけば、数値が改善し、サービス品質や生産性は向上するのか。2社の取り組みを掘り下げる。

連載
日経情報ストラテジー2016年7月号特集 指標を絞り、とことん追求 KPI、サービス改善の決定打
目次
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客数予測、適正人員配置でピーク対応
ラコステ ジャパン
ワニのマークでおなじみのポロシャツなどを製造・販売するラコステ ジャパン。現在、国内に約140店舗を展開している。そのうちの主要20店で、2015年5月から店舗運営体制が大きく変わった。
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カーシェアの顧客満足度が電話件数に直結
パーク24
「KPIの種類を増やそうと思えば増やせるが、追いかけるのが大変になる。細かいKPIを設定すればするほど問題の原因も複雑になり、管理がぐちゃぐちゃになりがち。これではサービス改善が進まない。そこでグループ各社には、カーシェアリングサービスのコールセンターが追いかけるKPIは『入電率』だけと宣言し、K…
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人材育成にもKPI導入、成長を見える化
日本ジフィー食品、リバイス合同会社
1つの指標を追って、変化の度合いを定量的に測り、改善を駆動する─。KPIの活用は、人材育成にも役立つ。業務スキルの習得度はもちろん、仕事に臨む意識の変革度や、成果創出につながるアクションの実施度などを指標化し、見える化することで人の成長を加速させる。2社の取り組みから「成長KPI」の勘所を探る。