
日経コミュニケーション ネットワークトラブルへの対応術
目次
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「有線ならつながって当然」は過信 デフォルトや例外設定を見落とさない
現行システムを踏襲するときは特に気を付けたい
有線ネットワークはつながって当たり前─そう楽観していたら痛い目に遭うかもしれない。運用管理する側のふとした見落としから、「つながらない」、「遅い」といったトラブルが起こることがいまだにある。特に気を付けたいのが「現行システムを踏襲する」ケース。機種や設定が同じだからといって、確認を怠らないようした…
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スイッチを集約したらアドレス重複 経路設定は周囲からの影響を確認
良かれと思って行った経路集約があだに
企業システムにおける運用コストの削減や業務の効率化を実現するために、各拠点に点在するシステムを同一拠点に集約するケースは今後増えてくるだろう。その際に担当者は、それぞれの拠点のネットワーク構成を考慮する必要がある。特に経路設計に関しては、他のスイッチ/ルーターへ送信あるいは受信する経路情報をしっか…
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音声特有のトラブルは未だ尽きず プロトコルの理解が解決の近道
保留音が途切れる、いつまでたっても呼び出し中
企業内の電話システムのIP化が進む中、それによってVoIP(Voice over IP)特有のトラブルが発生している。音が途切れる、電話がつながらないといったものだ。その原因は音声特有のプロトコルに依存していることが少なくない。
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無言電話や高額請求で不備が発覚 コラボツールにもセキュリティ対策を
IP電話やTV会議のインターネット接続点を再点検
国内のIP電話サービスが何者かに乗っ取られ、覚えのない多額の電話代を通信事業者から請求されるトラブルが相次いだ。これは決して他人事ではない。企業で利用しているIP電話やテレビ会議といったコラボレーションツールは、インターネット接続のセキュリティ対策が不十分なケースが散見される。
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通信フィルターの設定だけでは不足 “見えない”FWの機能を要チェック
クラウドに移行したら今まで正常だった通信が不通に
クラウドへの移行、特にプライベートクラウドを構築する際、セキュアな通信を実現するためのファイアウォール(FW)は欠かせないものと言える。ただ、クラウド上のFWは、仮想化されて“見えない”存在となる。設定画面が見られなかったり、個別の調整が難しいといった制約が生じる。
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単純入れ替えや一部変更時が危険 「何も変わっていない」を頭から排除
ネットワークの新規導入や大幅変更・追加の際には、あらゆる状況を想定し、細心の注意を払う。ところが、機器の単純な入れ替えや、設定の一部変更といった場合には、「ここは変わっていない」という思い込みが災いすることがある。今回は帯域制御装置の新旧交代や、ルーターの特定機能の有効化に伴って発生したトラブル事…
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帯域制御が効かずベストエフォートに 暗号化前後の変化を見過ごすな
IPsecのトンネルモードに落とし穴
IPsecはIPレベルでセキュリティを確保したい時に最もよく使われるプロトコルである。一方の帯域制御は回線を有効利用したい時に役に立つ。この2つの技術を併せて導入する場合には気をつけたいポイントがある。
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冗長化で思いもよらぬルートを通る 迂回先をふさぐセキュリティ対策の壁
定番のOSPFやBGP利用時に気を付けたい
企業ネットワークにおいて、冗長化の重要性はますます高まっている。その手法として、OSPFやBGPによるダイナミックルーティングを利用するケースは少なくない。