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 「我々は米ゼネラル・エレクトリック(GE)をまねて、ITサービスの提供者に生まれ変わろうとしている」。こう話すのは、米ピツニーボウズでグローバル戦略製品マネジメントを担うグラント・ミラー副社長だ。

 ピツニーボウズは郵便物の発送に使う郵便料金計器で、世界最大手のメーカーだ。郵便料金計器は封筒の重さを測り、切手の代わりとなる郵便料金スタンプを押す機械の総称である。

ピツニーボウズ製の郵便料金計器
ピツニーボウズ製の郵便料金計器
画像提供:ピツニーボウズジャパン、以下同じ
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 同社の機械を導入しているのは、大量の郵便物を発送する業種や部門だ。最大の顧客は企業の総務部門。電気、水道、ガス、通信事業者、金融機関をはじめとする企業が、役所や取引先に発送する書類の封筒に同社製機械でスタンプを印刷している。EC(電子商取引)企業も大口顧客だ。イーベイをはじめ、高級百貨店のメイシーズやバーニーズ・ニューヨークなどが、EC事業の商品発送業務に同社の機械を使っている。

 顧客企業数は全世界で150万社。日本でも1952年に事業を始めた。日本郵便の封筒に押されているスタンプは、実は多くがピツニーボウズの機械で押されたものだ。

日本郵便から送られてくる封筒に押されているスタンプ。PBの字はPitney Bowesの略だ
日本郵便から送られてくる封筒に押されているスタンプ。PBの字はPitney Bowesの略だ
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モノ売りからサービス企業へ

 「2020年にSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)などのクラウドサービスを主力とする企業に転換する」。同社のマーク・ローテンバーグ社長兼CEO(最高経営責任者)は、こう意気込む。

 まるでITベンダーの経営者のようだ。郵便料金計器などの開発・製造・販売・保守から、郵便物の発送業務に必要なソフトをインターネットを通じて顧客に提供するITサービスへと主軸を移す覚悟だ。

 顧客が必要としているのは、郵便物にスタンプを押す装置ではなく、郵便物を送るために必要なスタンプそのものであり、郵便物を迅速に正確に届けること――。ピツニーボウズはこう考える。郵便料金計器などのハードは目的を達成するための道具にすぎない。