日本でも離陸間近のVR(仮想現実)市場。米シリコンバレーでVRベンチャーに投資する筆者が、現地と世界の最先端VR動向をレポートする。

シリコンバレーVR通信
目次
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投資家だけが知っている2018年のVR/AR業界
資金や人的資源を提供して起業家を支援する投資家たち。流行や技術に敏感な彼らの動きは業界の先行きを示す指標にもなる。2015年ごろから活発になったVR/AR分野への投資から2018年の動向を読む。
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VR世界に浸る「360度動画」、生態系が急拡大
前後左右、どこを向いても動画の世界――。「360度動画」は没入感のあるVRコンテンツの実現に欠かせない。撮影用のカメラや編集ソフト、コンテンツの制作から配信まで各分野で技術開発が進む。
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巨人MSも動く、VRに現実取り込む「3Dキャプチャー」技術
仮想現実をより現実に近づける基盤技術の開発競争が激しさを増している。数十台のデジカメを使う大規模な仕組みから、スマートフォン1台のものまで様々。スタートアップ企業が先行した市場を狙い、巨人マイクロソフトも動き出した。
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VRでグーグルやオキュラスが競う、一体型HMD開発競争
2018年はコードレスの一体型HMD元年になりそうだ。グーグルや台湾HTC、オキュラスVRら主要企業が相次ぎ製品を投入する。モバイルとハイエンドに分かれる現在のHMD市場から、その先行きを展望する。
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コードレスへと進化するVR用HMD、群雄割拠の開発競争
利用者にとって最大のストレスの原因であるケーブルをなくす方向へと業界各社は進む。最大手オキュラスVRの動きに触発され、様々な企業が要素技術の開発の実用化を急ぐ。VRの家庭への普及に立ちふさがるハードルを下げられるか。
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中国VRの主役は「アーケード」、専業会社が形作るガラパゴス
消費者向け市場は盛り上がりを欠く一方、気軽に楽しめるスペースが街角に目立つ。その光景は1980年代の日本のゲームセンターのようだ。熱気はVRの本場、米国にも伝わりつつある。
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中国VR市場、急減速の真相 品質重視で巻き返せるか
現地のVR企業も投資家も勢いを欠く。期待が先行して加熱した分、反動による減少も大きい。日本のVR業界は他山の石とすべきだ。
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知られざるVRの実力者、米バルブの素顔
日本では無名に近いVR分野の新興企業、米バルブ。その実力は折り紙つきだ。自陣営の開発者を増やして基盤の地位を狙う戦略で一躍VR時代の最有力候補に躍り出た。
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捲土重来期すマイクロソフトの二刀流戦略
スマートフォン時代は一敗地にまみれた米マイクロソフトが、来るVR(仮想現実)とAR(拡張現実)の時代に捲土重来を期す。市場の先を見据えた、したたかな二刀流の戦略がその要だ。
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ARの本命はモバイル、アップルにグーグルやフェイスブックが競い合う
AR分野の本命はスマートフォンを使った「モバイルAR」である可能性が高いと筆者は感じている。既に世の中にあるスマホを、ソフトウエアの力でAR対応デバイスに変えることができるからだ。直近の数カ月で米フェイスブック、米スナップ、米グーグル、米アップルがそれぞれ発表した内容は、その可能性を感じさせるもの…
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アップルも参戦か、ARの開発競争は混戦模様の第二世代へ
今回はVR(仮想現実)の発展形であるAR(拡張現実)を取り上げ、デバイスおよび市場の現状を紹介する。次世代の主導権を巡って米国では新興企業にマイクロソフトやアップルといった大手IT企業も交えた開発競争が勃発している。
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VRが起こす医療革命
VR技術の応用分野として、いま最も活発なのが医療分野での応用だ。患者の治療支援や医師の教育、人体の精緻な3次元(3D)モデルを使った手術支援、脳とVRを結んだ難病患者の生活支援と、幅広い応用が進む。
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米国に周回遅れの日本VR市場、カギはコンテンツにあり
シリコンバレーで日々、投資活動をする筆者が得た最新のVR(仮想現実)情報をお伝えする本連載。初回である今回は、眼鏡型の体験装置であるVRヘッドセットの現状を振り返りつつ、米国を中心にした世界のVRヘッドセットのトレンド、コンテンツ充実に向けた動きを紹介する。