PR

ホテルのドアキーや交通系ICカードにも広がるか

 自動車以外の分野でAppleが次に視野に入れているのが「ホテルのドアキー」「交通系ICカード」あたりだと予想する。最近、ホテルのドアキーがNFCを利用したICカードベースのものに置き換えられつつあるが、仕組み的にはスマートフォンであってもNFCのCEを使えば実装できる。

 これにより、例えばフロントを経由せずにアプリのみでチェックインを済ませて鍵を受け取ることも可能だ。ラッシュ時の待ち行列なしにすぐに部屋に直行できる。一部ホテルチェーンとの提携で、iPhoneでこの手のサービスを利用可能になるのもそう遠くないタイミングだと考える。

 交通系ICカードも同様で、現在はSuicaが日本版iPhone 7でサポートされるのみだが、近い将来のうちに他のサービスもまたiPhoneで利用可能になると考えている。単一の携帯端末で交通系ICカードのサービスを利用できるようにする仕組みは、現在標準化の策定途上にあるが、これに先行する形で一部サービスの機能を取り込んでいく可能性がある。

 交通系ICカードは日本や韓国、台湾のように全国で相互乗り入れが実施された国がある一方で、他の多くの国では都市ごとにばらばらのシステムを採用しており相互利用できない。予算やタイミングなどの問題もあり、相互運用が実現するにはまだまだ時間がかかる可能性が高く、もしiPhoneがサービスの取り込みを行う場合には、個別の対応となるだろう。いずれにせよ、CEを広くデベロッパーに開放するのではなく、Appleが1つ1つ丁寧にサービスを取り込む形で実装されるのではないだろうか。

米カリフォルニア州サンフランシスコ市内を走るストリートカー。Apple Payの次のターゲットは交通系?(筆者撮影)
米カリフォルニア州サンフランシスコ市内を走るストリートカー。Apple Payの次のターゲットは交通系?(筆者撮影)
[画像のクリックで拡大表示]
サンフランシスコやシリコンバレーを含む周辺エリア全体はベイエリアと呼ばれ、Clipperと呼ばれる共通の交通系ICカードが導入されている。ただしClipperは物販には利用できず、他地域での利用もできない(筆者撮影)
サンフランシスコやシリコンバレーを含む周辺エリア全体はベイエリアと呼ばれ、Clipperと呼ばれる共通の交通系ICカードが導入されている。ただしClipperは物販には利用できず、他地域での利用もできない(筆者撮影)
[画像のクリックで拡大表示]