社内システムを全てパブリッククラウドで構築する――。ネットベンチャーなどでは当たり前だが、オンプレミスの既存システムを抱える多くの企業にとってはハードルが高い。しかし、ここにきて100%クラウド化を実現する企業が現れた。いかにして実現したのか。奮闘ぶりを追う。

連載
100%クラウド化への奮闘
目次
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「ベンダーロックインは気にしない」、AWSを全面採用した東急ハンズの覚悟
2017年9月末にも100%クラウド化を実現する東急ハンズ。移行過程では、オンプレミスで実現できていた機能がクラウドでは使えなくなる問題が発生。その都度、代替手段を考えて対処した。一方、移行するメリットを最大限に享受するため、クラウドならではのアーキテクチャー設計にこだわった。
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クラウド化に難色示すITベンダー、その気にさせる東急ハンズ
2017年9月末にも100%クラウド化を実現する東急ハンズが、全面移行の方針を立てたのは2012年のこと。最初の関門は、クラウド化に難色を示すITベンダーに対する協力の要請だった。
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メインフレーム撤廃、自力で難題乗り越えクラウド化
2017年9月末をめどに、完全クラウド化を実現する東急ハンズ。成功の要因には、システムアーキテクチャーの刷新とIT部門の開発力強化があった。象徴といえるのが、社内要員だけでメインフレームを撤廃しLinux環境へ移行したこと。このプロジェクトを完遂したことで100%クラウド化へ舵を切ることができた。
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初心者集団が自力で完全クラウド化、東急ハンズのやり方
パブリッククラウドのメリットを最大限引き出すのは自社開発の企業だ――。2017年9月末をめどに完全クラウド化を実現する東急ハンズはそう考える。2008年からシステム開発を自力で進めたことが、初心者集団での完全クラウド化を可能にした。
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100%クラウドに東急ハンズができた理由
雑貨店の東急ハンズは2017年9月末をめどに、社内の全システムをパブリッククラウドに移行する。いかにして100%クラウド化を実現することができたのか。同社の事例を分析する。