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 IT人材が転職時に最も重視する項目は「給与・報酬」である――。こんな結果が経済産業省の調査によって得られた。

 経産省が2017年8月21日に公開した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」に基づくもので、経産省と情報処理推進機構(IPA)が調査を実施。個人は所属企業の規模が異なる5000人が、企業はIT関連の368社が回答した。

 調査結果を示すグラフを見てみよう。転職に少しでも関心がある回答者に対して「転職時に重視すること」を質問したところ、「給与・報酬」が75.3%と1位だった。

「給与・報酬」が75.3%と1位。2位は仕事のやりがい・面白さで59.7%
「給与・報酬」が75.3%と1位。2位は仕事のやりがい・面白さで59.7%
出所:IT関連産業の給与等に関する実態調査結果、以下同じ
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 2位は「仕事のやりがい・面白さ」で59.7%。3位以下は「ワークライフバランス」「自分のやりたいことができるかどうか」などが続く。 

 この結果をどう読み解くか。「給与・報酬は重要な検討項目だが、それだけを重視しているというよりは、スキル向上やワークライフバランスの向上などとセットで考えている人が多い」と転職支援サービス「リクルートエージェント」を手がけるリクルートキャリアの井出友理子IT企業法人営業担当マネジャーは分析する。

 経産省による調査結果は「給与・報酬のアップを目指したいか」という設問ではないため、IT人材の約7割が転職時に給与・報酬の上昇を必須要件としているわけではない。給与・報酬の水準は「維持したい」「そんなに下げたくない」という考えを持った回答者も含まれると考えられる。

 実際、リクルートキャリアが公表した「転職時の賃金変動状況」によれば、2016年に転職したIT系エンジニアで、転職前と比べて賃金が1割以上増加した割合は26.4%だった。残りはさほど上がらなかったか、あるいは下がった可能性もある。

 給与を大きく下げないことを前提に、「やりがい・面白さ」「ワークライフバランス」「自分のやりたいことができるか」で転職先を決める。そんな自己実現を重視する転職希望者の傾向がみてとれる。「企業の知名度」を重視する割合はわずか4.4%だ。

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