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生まれた余裕はデグレード対応に使う

 テスト担当者の作業スピードを均質化できると、進捗の見通しが改善する。バグの改修計画を無理なく立てられるようになり、開発からリリースまでのスケジュールを適正化できる。テスト担当者の成長は単にテスト工程を効率化するだけでなく、プロジェクト全体の生産性にまで影響する。

 ここで注意すべきなのが、テスト実行のスピード改善をテスト工程の短縮に直結させないことだ。進捗管理で先を見通せない理由は、テスト実行スピードのばらつきだけではない。細かなデグレード(修正によって別の箇所で不具合が生じたり、修正したはずの不具合が再発したりすること)への対応工数の見積もりがおざなりになっているのも理由の1つだ。

 多くの現場はテストケースの消化だけを考えてスケジュールを立てて、テストの進捗管理をしがちだ。しかし、実際の現場では想定外の部分でデグレードが発生して、これへの対応でテストの完了が遅れたりする。

 デグレードの発生は予測可能な要素ではない。テスト実行スピードの改善で生まれた余裕は、デグレードに対応するリスク管理のバッファーに当てた方がいい。早めにバグを発見して余裕を持って改修できるようにすると、デグレードでスケジュールが遅延するリスクを小さくできる。

和田 秀之(わだ ひでゆき)
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ビジネストランスフォーメーション事業本部 サービス事業部 コアテクノロジービジネスユニット 第1グループ