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 シェアリングエコノミーが花盛りである。自家用車を含む配車サービスを世界に展開するUberや外国人観光客を対象に増えている民泊はその代表例だ。自動車や宿泊施設などの遊休資産のオーナーが他者へ安価に提供することで双方が経済的メリットを得られる。企業ネットワークにおいてもシェアリングはコスト削減手段であるだけでなく、利便性の向上を図ることができる。

ツルハモデルから逆・ツルハモデルへ

 筆者は2012年からネットワークシェアリングを実践している。それが「ツルハモデル」である(図1)。ツルハホールディングス(ツルハHD)は札幌に本社があり、全国に約1850店舗の大型ドラッグストアを展開している。ネットワークの設計・構築・運用は筆者が担当している。

図1 ツルハモデルのネットワーク構成
図1 ツルハモデルのネットワーク構成
ツルハホールディングス(ツルハHD)で最初に導入された。来店客用の公衆無線LANの通信を店舗用のイントラネットに相乗りさせている。
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 このネットワークはもともと他社が運用していた。筆者がリプレースを提案した際、どうすればコスト削減できるか考えた。ひらめいたのがネットワークシェアリングだ。全店舗に公衆無線LAN用のアクセスポイント(AP)を設置し、その通信は店舗ネットワークでイントラネットの通信と相乗りさせる。公衆無線LAN事業者がネットワークの利用料の一部を負担し、残りをツルハHDが負担する。事業者は自分で回線を引くよりはるかに安い費用で済み、ツルハHDも月数百万円の費用負担を削減できる。

 2018年1月現在、筆者が構築中のネットワークではさらに一工夫した「逆・ツルハモデル」を実現している。

 ある企業が全店舗に無線LANを展開することを検討していた。通常なら自社専用のAPを新たに購入して設置する。数が多いので機器費用がかさむだけでなく、天井に設置するので工事費用も高い。

 そこで、既設の公衆無線LAN用APに企業専用のSSIDを追加し、企業の無線LANを相乗りさせる提案をした。企業が事業者にネットワーク資源(アクセス回線)を提供するツルハモデルと逆に、事業者が企業に資源(AP)を提供するので逆・ツルハモデルというわけだ。

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