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 本田技研工業におけるテレマティクスサービスの開発リーダーを長く務めてた今井武氏(Founder)と、レコチョク・ラボ所長を務める庄司明弘氏(Co-Founder Chief Executive Producer)は、マルチメディア放送ビジネスフォーラムにおけるカーナビWGの活動をベースにして、V-Lowマルチメディア放送のコンテンツプロバイダー(CP)となる会社として「アマネク・テレマティクスデザイン」(Amanek)を立ち上げた(関連記事)。世界初の「ドライブに特化した自動車向け専用チャンネル」の構想を推進していく計画だ。二人にV-Lowマルチメディア放送にかける思いを聞いた。

(聞き手は本誌編集長、田中正晴)


二人にとって、なぜV-Lowマルチメディア放送なのか。

左が庄司明弘氏、右が今井武氏。
左が庄司明弘氏、右が今井武氏。
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今井 一つは、2015年3月23日のマルチメディア放送ビジネスフォーラム第7期第2回情報交換部会でも説明したが、東日本大震災の体験が大きい。私は、ホンダのインターナビ事業を立ち上げてきたが、東日本大震災のときにインターナビは地震情報や津波警報を配信した。しかし、津波警報は、携帯電話網が機能を失ってしまったため、伝わらなかった。情報が伝わっていれば、救える命があったかもしれない。輻輳のない放送波の必要性を痛感した。また、以前からクルマとラジオの親和性がよいと考えて、注目していた。ホンダとして、マルチメディア放送の企画時に出資をしていた。「ホンダ放送局」を持ちたいと考えていたくらいだ。この思いを、最終的に後押ししたのが大震災だった。

ラジオに、それだけ大きな夢を抱いていたということか。

今井 ホンダの本格的なテレマティクスサービスは、1992年の「インターナビ・プレミアムクラブ」からだが、1998年にホームページをベースにしたインターナビ事業をスタートさせ、このとき「ドライブ人生充実サイト」を立ち上げた。その頃から新しいラジオの姿を庄司さんと夢見ていた。

庄司 私はずっと音楽業界の人間であり、インターネットの時代になると、音楽は必ず1曲単位で聞くようになると考えて、当時、気分で音楽を探すのに必要なデータベースの構築を行っていた。この話に興味を持ってくれたのが今井さんで、すぐにやろうということになった。ホームページ上で誰といつ、どんな気分になりたいか、どこに行くかを入力すると、音楽がリコメンドされた。

今井 最後は、その音楽が収録されているCDの通販サイトに飛ぶシカケ。当時はこれが限界だったが、二人で将来絶対にラジオはデジタルになると語りあっていた。