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 AT&Tジャパンは2016年7月、企業がネットワークを柔軟に管理できるようにするサービス「AT&T Network Functions on Demand」の国内提供を開始した。米AT&Tが2015年に開始したサービスだ。日本と同時に76の地域と国でもサービスの提供を開始した。詳細をAT&Tジャパン 代表取締役社長の岡 学氏に聞いた。

(聞き手は大森 敏行=日経NETWORK


どういったサービスなのか。

 これまで企業は、WANアクセラレーター、ファイアウオール、ルーターといったネットワーク機器を別々に購入し、利用していた。これに対し、このサービスでは「AT&TユニバーサルCPE」というプレーンな“箱”をユーザーにレンタルし、ネットワーク機能を仮想化してソフトウエアとして提供する。いわばホワイトボックスサーバーのようなイメージだ。

 仮想ルーターは米ジュニパーネットワークスと米シスコシステムズ、仮想ファイアウオールには米フォーティネット、仮想WANアクセラレーターは米リバーベッドテクノロジーのものを選択できる。特定のベンダーの技術に縛られることなく、必要に応じてネットワーク機能を追加できるようになる。

そんなにすぐに追加できるのか。

 ソフトウエアを配信するだけなので、それほど時間はかからない。ユーザーがWebポータルから機能の追加をリクエストすると、数日後には利用できるようになる。従来は、ネットワーク機能を追加するには物理的なハードウエアを用意しなければならなかったため、場合によっては数カ月かかることもあった。

このサービスのメリットは機器のコストを下げられることか。

 WANアクセラレーター、ファイアウオール、ルーターといった複数のハードウエアを使っている拠点では、たしかにハードウエアを一つにまとめることでコストは下がる。ただ、例えば従来のルーターだけをこのサービスに切り替えても、コストはそれほど変わらない。メリットは機器のコストよりも「ネットワーク機器の管理が圧倒的に容易になること」だ。

 3~4台の機器を使っている場合、機器のベンダーや製品の型番、あるいは導入したインテグレーターがバラバラだと、ネットワークの変更作業が大変になる。このサービスを利用すれば、そうした違いをすべて吸収できる。

既存の社内ネットワークを変更することはそれほどないのでは。

 ビジネスの拡大で新しいオフィスを立ち上げる場合やM&Aによる拠点の統廃合などを想定している。特に新興国では、短時間では十分なネットワーク機器を手配できないことが多い。そうした場合は、不十分なネットワークのまま拠点を立ちあげなければならなくなる。

 一方、このサービスを利用することで、ハードウエアを用意しなくても必要なネットワーク機能を実現できる。セキュリティのためのアップデートなどを一元的に管理できるのもメリットだ。従来は、新興国の拠点で十分なセキュリティを確保するのは大変だった。

 海外展開している日本企業は皆、新興国での拠点立ち上げに苦労している。そうした際にこのサービスを利用すれば、簡単、スピーディに安全なネットワーク環境を実現できる。