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 ビッグデータの周辺では、高速化やデータモデリング、パーソナルデータの法的問題といった様々な話題が今日も活発に飛び交っているが、一方で調査会社のガートナー ジャパンは独自のユーザー調査に基づき、「ユーザー企業はビッグデータという言葉にはIT業界が思う以上に冷静だ」という見解を昨年から発表している(同社の資料)。

 最新の調査では、ユーザーのビッグデータへの態度に変化があるのか、ガートナー ジャパン リサーチ部門でビッグデータ動向の分析を担当するアプリケーションズ マネージング バイスプレジデント 堀内秀明氏(写真)に聞いた。

(聞き手は井上 健太郎=日経BPイノベーションICT研究所


ユーザーのビッグデータへの関心度は最新の調査ではどうなっているか。

写真●ガートナー ジャパンでビッグデータ動向を担当する堀内秀明氏
写真●ガートナー ジャパンでビッグデータ動向を担当する堀内秀明氏

 ビッグデータに対する認知度は確実に上昇している。2013年11月に実施した調査では「よく知っている」「ある程度知っている」「多少知っている」を合計すると、およそ6割が知っていると答えた(図1)。2011年11月は2割、2012年11月は4割弱だった。

 その一方で、「まったく知らない」は2011年11月には56.7%、2012年11月には30.7%あったのが、2013年11月には13.4%まで減少した。年々、着実に認知度は上がっていると言ってよい。

図1●ビッグデータに対する認知度の調査結果。最新の調査時期は2013年11月
図1●ビッグデータに対する認知度の調査結果。最新の調査時期は2013年11月
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 さらに同じ調査でビッグデータに対する関心度も尋ねた。すると、「非常に関心がある」「多少関心がある」という回答は合わせて30.1%だった(図2)。2012年の前回調査では19.1%だったので、関心があるという回答は11ポイントも伸びたことになる。

図2●ビッグデータに対する関心度の従業員数規模別の傾向(ビッグデータを「まったく知らない」企業を除く)
図2●ビッグデータに対する関心度の従業員数規模別の傾向(ビッグデータを「まったく知らない」企業を除く)
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 さらに関心度を従業員数に基づく企業規模別にみると、2000人以上の企業と、それ以下の規模の企業とで、非情に大きな差がついている。「非常に関心がある」「多少関心がある」という回答は2000人以上の企業では6割あるのに対して、1000~1999人規模の企業では3割強にとどまっている。

2000人以上の企業はビッグデータ活用に前向きになっていると考えてよいのか。

 まだ大企業市場でも課題がある。「取り組み状況」を尋ねたところ、2000人以上の大企業でも、組織的に取り組む動きはあまり活性化していない。「多方面で積極的に活用している」「一部活用し始めている」「活用方法を公式に検討し始めている」「技術検証を始めている」の4つの回答合計は2013年11月時点で32.1%で、前年同月の調査の29.8%から微増にとどまった(図3)。唯一の大きな変化は「個人的に活用を検討している」という回答が1.8%から17.0%に伸びたことだ。

図3●ビッグデータに対する取り組み状況(ビッグデータを「まったく知らない」企業を除く)
図3●ビッグデータに対する取り組み状況(ビッグデータを「まったく知らない」企業を除く)
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 この調査は情報システム部門の「マネジャーまたは導入責任者」に尋ねたものなので、「公式に組織的に取り組む情報システム部門はほとんど増えていないが、何らかの調査研究を個人的にやってみようと考える情報システム部門関係者が増えている」ということになる。