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 MDM(モバイルデバイス管理)などを手掛ける米モバイルアイアン。同社のプレジデント 兼 最高経営責任者(CEO)を務めるボブ・ティンカー氏は、「モバイルの活用が企業に競争優位をもたらす」と話す。同氏はさらに「従来のPC中心の世界と比べて、モバイル中心の世界のほうがセキュリティを確保しやすい」とも語る。ティンカー氏にモバイルが競争優位やセキュリティの向上をもたらす理由や、同社の製品戦略などについて聞いた。

(聞き手は井原 敏宏=日経コンピュータ


米モバイルアイアンのボブ・ティンカープレジデント 兼 最高経営責任者(CEO)
米モバイルアイアンのボブ・ティンカープレジデント 兼 最高経営責任者(CEO)
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企業にとってモバイル活用が競合他社との差異化要因になるとのことだが、その理由を教えてほしい。

 どの企業にとっても時間は限られた資源だ。スマートフォンやタブレットで企業内の全てのコンテンツや文書にアクセス可能になれば、いつでもどこでも必要な情報を閲覧できる。情報アクセスにかかる時間の短縮は、競合他社に対する優位性につながる。

 スマホやタブレットで企業の情報にアクセスできれば、従業員はいちいち会社に戻る無駄を省ける。移動中の時間もより効率的に利用できる。

 例えばドイツにある食料品の小売業者では、従来はバックオフィスにあるPCで古いシステムを使い、在庫計画や従業員のスケジュール管理・トレーニング、商品の値付けの変更などをこなしていた。必要な情報は紙に印刷しており、膨大な数になっていた。

 このシステムを全てスマホとタブレット向けのアプリに置き換えた。これによって従業員がバックオフィスに行く必要がなくなり、頻繁に売り場に出られるようになったため、生産性が17%向上した。同時にペーパーレス化により20万ユーロを節約できた。

 このほか、最も大きかったのは採用における効果だ。新しい店舗の管理者を採用する際、先進的な管理技術に魅力を感じて、競合他社ではなく自社を選んでくれることが増えたという。これは同社にとっても予想外の効果だった。

モバイルのほうが従来のPCよりセキュリティが確保しやすいとのことだが、スマホやタブレットから社内の機密情報にアクセスできるとなると、逆にセキュリティの不安が高まるのではないか。

 セキュリティは非常に重要だ。モバイル活用において企業データのセキュリティを守ることが我々の仕事だ。

 モバイルが従来のPCよりもセキュリティを確保しやすいのは、個人利用と企業利用のデータ領域を分けて利用できる仕組みになっているからだ。

 この仕組みと我々が提供するEMM(MDMに加えて、MAM=モバイルアプリケーション管理や、MCM=モバイルコンテンツ管理という三つの機能を備えた同社のサービス)を使えば、従業員が会社を辞めたときに、仕事に関するデータのみ消去できる。

 万が一、端末をなくした場合は遠隔操作で全てのデータを消去できる。もちろんモバイル端末上のデータは暗号化によって確実に保護される。

 また、モバイル端末向けのOSはグーグルやアップルから随時最新バージョンが提供される。従来のPCの場合、OSの次期バージョンの提供は数年に1回だった。日々進化するサイバー攻撃に対応するには、OSが古いことはリスク要因になる。

 マイクロソフトもこの点を認識して、Windows 10でOSの継続的な改善をする方式に方向転換した。