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au回線を使うMVNO(仮想移動体通信事業者)サービス「J:COM MOBILE」を2015年10月末から開始した、ケーブルテレビ事業者最大手のジュピターテレコム(J:COM)。MVNOサービス投入の狙いや、今春の電力小売り全面自由化に向けた戦略について、かじ取りを担う牧社長に聞いた。

J:COM MOBILEの反響は。

牧 俊夫 Toshio Maki
牧 俊夫 Toshio Maki
1955年生まれ。日本移動通信(IDO)、DDIを経て、2004年4月にKDDI au事業本部au商品企画本部長に就くなど携帯電話やブロードバンド事業担当を歴任する。2008年4月に中部テレコミュニケーション(CTC)社長に就任。2011年4月に執行役員としてKDDIに復帰。2013年3月にジュピターテレコム副社長に就き、会長職を経て2014年1月より現職。

 問い合わせの4分の1程度がJ:COMのサービスに加入していない新規ユーザーだ。J:COM MOBILEをきっかけに、当社の他のサービスに入りたいユーザーが想定よりも多い。実物を見たいという声が多いため、当社の営業全員に端末を持たせることを計画している。

 もともと当社のユーザーは年配層が多く、フィーチャーフォン率が高い。スマートフォンに移行できない層をターゲットに、J:COM MOBILEを開始した。年齢層は50~70代が中心。当初の想定通りだ。

J:COMのVOD(Video On Demand)サービスを見放題にした点も特徴だ。

 動画見放題の一般ユーザーへの認知はこれからだ。新しいCMでは動画見放題を前面に打ち出していく。これから反響が出てくるだろう。

 動画見放題を実現するために、どのようにビジネスモデルを成立させるのか。料金設定を慎重に進めた。

 テレビとインターネット、電話とセットにすると、競争力を持った価格設定ができる。インターネットのピークトラフィックは夜の10時から午前1時だが、VODのピークトラフィックはそれよりも前の時間帯だ。動画見放題の実現に向けては、このような点を考慮した。

 J:COM MOBILEをきっかけに、年配の方に外で動画を楽しんでもらったり、スマホを活用したりする契機になってほしい。若い世代にはJ:COMのコンテンツに触れるきっかけにもなってほしい。