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人材派遣業界にとって、大きなビジネスチャンスが生まれそうです。

池田:業界全体を活性化すると期待しています。実際に、派遣社員の活用を増やそうという話は、いくつかの企業から来ています。

 ただし、マイナンバーの開始を機に、派遣会社の選別の動きが始まると考えています。マイナンバーの管理やセキュリティの体制などで、派遣会社の競争力が問われることになるでしょう。

 当社は導入初年度に、約5万人分のマイナンバーを入手することになると試算しています。残り1年弱で、しっかり準備を整える必要があります。

 力を入れているのが、eラーニングによる研修です。全ての派遣社員に対して、マイナンバーの仕組みや重要性、取り扱いの注意や罰則の研修を施したうえで、各企業に派遣することにしています。派遣先でマイナンバーを扱う業務に従事する可能性がある以上、知識が無いと当社の顧客企業に迷惑をかける恐れがあります。そうした教育ができるかどうかで、派遣企業の競争力が変わってくるでしょう。

400種類の「帳票」を変える必要

開発したeラーニングシステムは、一般の企業でも活用できるのでしょうか。

池田:教育ツールとして外販し、新規ビジネスに育てていく計画です。当社は2年以上前からマイナンバー関連の調査研究を開始し、多くのノウハウを蓄積してきました。人事や総務、経理など、多くの部門がマイナンバーを業務で使うことになります。社内の啓蒙活動に活用してもらえればと考えています。

 マイナンバーでは、情報の厳密な管理が求められています。罰則も厳しく、不正な流用や情報漏洩が起きたら一大事です。従業員の管理を徹底することが、企業の大きな課題になるでしょう。

マイナンバーへの対応を円滑に進めるには、社内啓蒙以外にどんなことが求められるのでしょうか。

池田:重要になるのが「帳票」の変更です。税務や年金、社会保障関連で当局に提出する帳票は、非常に多岐にわたります。そのうち、どの帳票のどこにマイナンバーを記載すべきか、特定するには膨大な時間と手間がかかります。

 当社の人事や総務の領域で、変更が必要な帳票を徹底的に洗い出したところ、約400種類が浮上しました。この作業には、およそ2カ月かかりました。多くの企業で今後、膨大な事務作業が発生することを覚悟した方がいいでしょう。

 こうした知見を活用し、各企業がマイナンバーに対応する際の課題を抽出するコンサルティングなども手掛けたいと考えています。帳票を変更するには、会計や経理のシステムを改修する必要もあります。今後は、情報システムの対応が焦点になるでしょう。